農業協同組合新聞 JACOM
   
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農地価格の下落続く 農産物価格の低迷や買い手の減少が要因
−全国農業会議所調査 (3/30)

 農地価格の下落が続き、純農業地域では10年連続、都市的地域は12年連続で下がっていると全国農業会議所が3月30日発表した。調査は収量やほ場条件が、その地域で標準的な中田と中畑を対象に、平成16年5月1日現在の価格で行った。
 下落の要因は、純農業地域の田の場合、「米価などの低迷」を挙げた人が一番多く、また畑の場合は、農業の先行き見通しが立たないことによる「農地の買い手の減少」が一番多く、次いで「農産物価格の低迷」「生産意欲の減退」。
 価格の低落傾向などから作る意欲が減退し、労働力不足と相まって「土地余り現象」が定着。それが農地価格の下落に結びついていると分析している。
 価格は田が159万3000円(10アール)で前年比3%強の下落、畑は109万8000円で4%弱の下落。前年の下落率はともに3%弱だったから、それより下落率が大きくなっている。
 一方、都市的地域の市街化調整区域では、平成4年のピーク時に約1122万円した畑が568万3000円となり、ほぼ半額となった。前年比下落率は9%強(前年は5%強)。
 田は約1121万円から607万4000円へと、これも半額に近い。前年比下落率は10%弱(同6%強)。農村部と同じく田畑ともに下落率が高くなった。
 要因は、田畑とも「買い手減少」が4割でトップ。次いで田では「米価低迷」畑では「意欲減退」。
 全国を10地方に分けたブロック別に見ると、純農業地域では田畑とも東海、近畿の下落幅が全国平均より大きい。田では東北、畑では四国の下落が目立つ。
 一方、都市部では、大都市圏の関東、東海、近畿に加え、四国で、田畑ともに下落幅が大きい。
 調査は、売買実例価格や地域での呼び値、農業委員などの意見を参考にした。しかし売買件数は増えておらず、農地流動は貸借が主流となっている。都市部では転用期待もある。
 調査結果の参考資料によると、転用価格は市街化調整区域で田が3.9%、畑が4.8%、また純農業地域では田畑ともに、それぞれ3%下落した。
ブロック別農地価格
農地価格と対前年増減率の推移

(2005.4.1)



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