|
明けましておめでとうございます。謹んで新春の御祝詞を申し上げます。
さて、昨年の日本経済は「個人消費に弱さがみられるものの、景気は回復してきている」という基調判断にはあるものの、回復スピードは緩慢であり、一方で、原材料価額の高止まり状況が続いており先行きの不透明感を拭えない状況で推移しました。
昨年の国内の農業機械についてみれば、農政の施策等によるムードがそのまま販売に影響しているのか、地域差はありますが全国ベースでは大変厳しい状況が続き、国内出荷は低調に推移しました。
業界では、本年は何とか、上昇に転じたいと期待しているところですが、農政の転換は、製造流通ともに大きな影響をおよぼしており、今後の推移を注意深く見守り、新しい情勢に対応する努力をしていかなければならないと考えておりますが、農業人口の減少や高齢化等の構造的要因とあいまって、需要家の先行きの不安感が強く厳しい状況が今年も続くものと予想しています。
さて、「公正競争規約」は、独占禁止法の補完法である景品表示法に基づいて、消費者の適正な商品選択に資するとともに公正な競争を確保するために、私共自らが定めて、「公正取引委員会」の認定を受けた業界の「ルール」です。従って「公正競争規約」は、業界として最低限守るべきことを定めたもので、まさに、農機業界のコンプライアンスといえるものです。
農機公取協の会員は、このルールを遵守することによって、一般消費者に対して信頼と安心を約束しているという社会的な責任があります。
そういう意味からも、公正競争規約を業界の隅々にまで浸透していくことが大変重要になっています。なぜ規約があるのか、その意義についても理解を深めていく必要があります。県協議会の役員がお店へ行って、社員を集めて説明する、また困ったことにも相談にのるということをやっていただきたいと思います。
いずれにしましても、行政においても、消費者に機軸を移した諸施策の展開が図られていますし、消費者の表示に対する関心は高まっています。表示の適正化という問題につきましては表示規約への期待が高まっており、今後ますます、公取協に課せられる役割が増してくるものと思われます。
公正競争規約の遵守こそが、業界の流通適正化の手段であるわけですので、皆様方のご理解とご協力を切にお願い申し上げます。
当協議会の会員数は、現在約1700余名ですが、業界の正常な商慣習を確立するためには、支部活動の活性化により一人でも多くの仲間を増やしいっそうの取引きの適正化に取り組んで頂きたいと考えております。
関係官庁並びに諸団体の各位におかれましては、今後とも一層のご指導,ご鞭撻を賜りますようお願いし、最後に本年も皆様方にとって佳き年でありますよう祈念いたしまして年頭のご挨拶と致します。
(2007.1.4) |