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明けましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。
年頭に当たり、平素より本会にお寄せいただいております各位の温かいご指導とご支援に対し、厚く御礼を申し上げます。
さて、昨年は、台風などの被害により、米の作柄はやや不良という残念な結果になりました。本年は災害のない平穏な年となるよう祈念しております。
このような中、当工業会の生産・出荷統計によりますと、昨年1月から10月までの農業機械の生産額は前年同期比99.6%、出荷額は100.8%で生産・出荷額ともほぼ前年並みの水準となっております。
内訳を見ますと、出荷額では国内向け94.2%、輸出向け118.4%となっており、国内出荷額の減少は、高齢者の離農など社会的な要因とともに、今年度から始まる経営所得安定対策等、農政改革を目前に控え、機械の買い控えや様子見なども影響しているようであります。
こうした厳しい状況の中にあって、JA関係者の皆様方の需要開拓へのご努力に対し、改めて感謝と敬意を表する次第であります。
さて、本年を展望してみますと、景気につきましては、約5年間にわたり拡大基調が続いており、今後も景気回復が続くと見込まれております。
しかしながら、景気回復という好材料の一方で、原油価格を含めた原材料費・資材費については、高止まり状況が続いています。農機業界を取り巻く市場環境を考えますと、製品価格への転嫁は難しく、当工業会の会員は、その高騰分を吸収しようと必死の経営努力を続けているところであります。
また、今年度から展開される農業の構造改革の進展によって、農機の需要にどのような影響が出てくるのか、さらに、団塊の世代が定年を迎える2007年に入り、地方回帰や定年帰農、ホビー農業など今後様々な動きが予想され、お客様が多様化していくことも考えられます。
農機製造業界としましては、大規模化に対応した機械の供給など、農業の構造改革を積極的に支援していく所存でありますが、同時に、食糧自給率の向上、農業の多面的機能の維持等を図るためには、各地域での多様な担い手も必要と考えております。
多様化するお客様の農業機械への幅広いニーズに対応した、魅力ある製品を提供することが、今後のメーカーの重要な課題であると考えております。
なお、日本農業機械工業会の事業につきましては、農薬の飛散防止対策、農業機械の安全対策、農業生産資材費低減対策、サービス整備体制の強化等を引き続き積極的に推進していくこととしております。
末筆ながら、関係者の皆様方の益々のご発展とご活躍を祈念申し上げまして、新年のご挨拶と致します。
(2007.1.4) |