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新年あけましておめでとうございます。
昨年の日本経済は、好調な企業業績を背景に個人消費が回復し設備投資が増加傾向となるなど、一年を通して回復基調で推移しました。
一方、農機市場の関連では、コメの作況指数が96の「やや不作」となり、特に台風の影響を大きく受けた九州では厳しい経済環境となりました。また、昨年は、新しい農政の方向性を示した「経営所得安定対策等大綱」に沿った諸施策が展開され、その行方の様子伺いなどから農機投資額が減少し、国内農機需要は前年を下回る結果となりました。
さて、現在の食料・農業・農村をめぐる情勢を見ますと、WTO農業交渉が滞る中、アジア諸国等とのEPA/FTAの締結が進むなど日本農業は国際的な潮流の中にあります。
このような中、農政では、意欲と能力のある担い手に支援策を集中・重点化し、農業の競争力強化を目指すとともに、農林水産物・食品の輸出拡大、国産バイオ燃料の導入拡大など新たな取組みを開始しています。我々農機業界としましても、農政の方向とお客様のニーズを的確に捉えた商品開発とサービスの提供を図り、需要拡大を通じた業界発展に向けて積極的に取組んでまいりたいと思います。
本年のヤンマー農機の取組みとしましては、先ず、担い手農家や集落営農組織向けには、エコディーゼルエンジンやHMT無段変速トランスミッションを採用した、高い作業性を実現する高性能商品の充実を図ります。また、日本の食料・農業・農村を支えてこられた中小規模の「支え手」農家の方々や、新規就農者、ホビー農家の皆様に対しては、作業場面に応じた「お役立ち」商品を提供するとともに、高齢者や女性にも配慮し、さまざまな作業に使いやすさを追求した「ユニバーサルデザイン」商品を充実してまいります。更に、サービス面では、地域農業やお客様の経営スタイルに応じて、確かな技術に裏付けられたきめ細やかなサービスの提供を目指して、人材育成や社内体制の構築を図ります。今後とも農家・農村の「お役に立つ」姿勢で農業の発展のために力強く取組んでまいります。
最後に、ヤンマーは創業以来「燃料報国」を標榜し、「一滴の燃料を生かす確かな技術」で、省エネ・エコロジーに取組んでおります。今後とも商品開発をはじめとする企業活動の中で環境保全に積極的に取組み、環境にやさしい社会の実現に貢献してまいります。何卒ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
(2007.1.4) |