農業協同組合新聞 JACOM
   
幡掛 大輔
社団法人 日本農業機械工業会 会長
各界から新年のご挨拶
担い手の潜在的ニーズを掘り起こし魅力ある商品を開発

幡掛 大輔氏

 平成20年の新年を迎え、謹んでお慶びを申し上げます。
 年頭に当たり、平素より本会にお寄せいただいております皆様のご指導とご支援に対し、厚く御礼申し上げます。
 本年は十二支の最初の年、子年であります。鼠は五穀豊穣や金運の神様である大黒様の使いとして、米俵とともに描かれることも多く、我々の業界にとっては非常に縁起の良い干支です。農作物の豊穣はもとより、農機業界も金運に恵まれる年になるよう願う次第です。
 さて、日農工統計によると、昨年の農機業界の動向は、1月から10月までの農業機械の生産・出荷実績は、生産額:前年同期比91.7%、出荷額:93.6%で、生産・出荷額とも前年を大幅に下回る水準となりました。内訳としては、出荷額では国内向け:89.8%、輸出向け:100.9%となっております。国内出荷額の減少は、構造的な農家戸数の減少や、農政転換に際しての買い控え等に加え、米価下落による農家経営の悪化による購買意欲の低下によるものと考えられます。
 このような厳しい状況下、経営改善に向けて不断の努力を重ねられている関係者各位の日頃からの取り組みに対し、改めて感謝と敬意を表します。
 本年も、(1)米国のサブプライム問題を発端とする金融不安及び原油価格を含めた原材料価格高騰の影響(2)参院選を受けての農政改革見直し(3)食の安全問題、環境配慮型農業に向けての対応等、我々、農機業界を取り巻く状況の中にも、新たな課題が加わってくることが予測されます。
 このような難局を乗り越えるには、日本の農業が意欲ある担い手によって継承され、持続的に発展していくことが重要です。同時に食料自給率の向上や農業による地域の活性化等を並行して進めるために、多様な担い手が必要となります。
 業界として、担い手の潜在的なニーズを掘り起しながら、魅力ある商品の提供によって新しい需要の創出を図っていくことこそ、我々に与えられた重要な課題の1つであると考えます。
 日本農業機械工業会としても、排ガス規制対策、農業機械の安全対策、農業生産資材費低減対策、サービス整備体制の強化等を引き続き積極的に推進することで、その一翼を担う所存です。何卒ご理解、ご協力を賜わりますようお願い申し上げます。
 末筆ながら、関係者の皆様方の益々のご発展とご活躍を祈念申し上げまして、新年のご挨拶と致します。

(2008.1.4)


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