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解説記事 |
人事制度と連動した教育体系の明確化が課題 |
JA改革を担う人材育成のためにJA役職員の教育と研修方策を審議しているJA全中の教育審議会は3月14日に全中会長に答申する予定で議論がまとめられている。 教育審議会は8年ぶりの開催で課題はJAとしての戦略を描きJAの将来像を打ち出せる人材育成をするための教育、研修のあり方だ。全中会長からの諮問では「協同組合理念にJAらしい教育」が強調された。 これまでの議論で答申の項目として盛り込まれる予定となっているのは、▽求められる役員像・職員像▽組合員教育▽職員教育の体系的実施▽階層別教育(基本教育)▽選抜型教育によるコア人材の育成▽役員教育など。ただ、重点事項としては人事制度と連動した教育研修の体系的実施の徹底を図ることが今回のポイントになりそうだ。 職員教育については、全JAで教育研修体系と職員の研修義務などを明記した教育規程を策定、そのための事務局体制確保なども整備することが論点になっている。 具体的な教育研修のあり方では、基本教育と位置づける階層別教育については管理職を除いたものはJAを実施主体とし、中央会が出張研修などでJAを支援、また、実施状況の把握と指導を行う方向が検討されている。 また、コア人材の育成は、JAの大規模化によって分業化、専門化が進むなか、一方でJA全体の経営戦略を企画できる人材や、事業部門ごとの戦略を立案できる人材が求められているとの認識で取り組む。そのうえでJAとして選抜型教育を人事制度に連動させて位置づけ、選抜された職員の計画的な受講を進めることなどが論点になっている。 また、現在は県域によって選抜型研修内容がさまざまなため、研修内容を標準化することや、全中によるJA経営マスターコースT・Uの見直しや全中と県中が連動した選抜型教育の実施も議論されている。 役員教育では常勤理事の基礎研修内容の標準化と新任常勤理事の受講義務づけなどが検討されている。 全中が実施した「JAの活動に関する全国一斉調査」では、職員500人以上のJAでも半数近くが中央会実施の研修のみとなっており、今回の審議ではJA自らが教育の実施主体となる方向が重視されるようだ。また、厳しい教育にさらされるなか、協同組合理念の共有は基本教育、専門教育の場で浸透を図ることを強調する一方、理念と実務が乖離しない教育のあり方も論点になっている。 |
(2006.3.8) |
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