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シリーズ 地域が変わる、人が変わる、組織が変わる――ファーマーズ・マーケット

鼎談
農家も消費者もいきいき地域の元気づくりをリード

JAいわて花巻
「母ちゃんハウスだぁすこ」に見るファーマーズ・マーケットの力

出席者
高橋テツ氏
 (JAいわて花巻生活推進部次長兼生活指導課長)
山本雅之氏 ((社)地域社会計画センター常務理事)
桜井 勇氏 (JA全中地域振興部長)

 元気なファーマーズ・マーケットが各地に増えている。生産者の自給運動から発展し、今では消費者に新鮮な野菜や伝統的な加工食品を提供して支持を広げ、生産者の収入増、さらにはJA経営への貢献度も見逃せない取り組みになっている。地域活性化をリードする存在にもなっており今後、多くのJAでの取り組みが期待される。本紙では、今後、定期的にファーマーズ・マーケットの可能性を探る現地レポートを掲載していくが、今回はその皮切りとして鼎談を企画。女性部とともにファーマーズ・マーケットの立ち上げに携わったJAいわて花巻の高橋テツ生活推進部次長、各地でコンサルタント活動で活躍している(社)地域社会計画センターの山本雅之常務、そしてJA全中の桜井勇地域振興部部長に話し合ってもらった。

◆真冬でも地場野菜があるはずだ 
  共選共販に乗らない農産物をどう掘り起こすか
高橋テツ氏
高橋テツ氏(たかはし・てつ) 昭和47年岩手県岩泉農業改良普及所に生活改良普及員として勤務。49年湯口農業協同組合生活指導員に。平成元年花巻市農業協同組合生活指導員、8年ファーマーズ・マーケット準備室担当後、9年6月から産直課長兼「母ちゃんハウスだぁすこ」店長。14年4月より現職。
 桜井 今日のテーマは“ファーマーズ・マーケットで地域が変わる”です。JAいわて花巻のファーマーズマーケット「母ちゃんハウス だぁすこ」は6月でオープンから5年を迎えるとのことですね。まず現場からの報告として地域にどんな変化が生まれてきたのか、高橋さんからお話いただけますか。
 高橋 私たちは、“かあちゃん市”といってましたが、オープン前には、そういう青空市を女性部が定期的に開いていたんです。そのうちに女性部とJA役員との懇談会の席で常設の売場がほしいという要望が出されました。JAとしてもちょうど消費者と農業者が集う場所がほしいというグリーンメッセ構想が打ち出されましたので、常設のファーマーズマーケットを作ろうということになったんです。
 ただ、水田単作地帯で野菜づくりには慣れていませんから、余ったものをどうにかしようという程度からしか始まりませんでした。そういう状況のなかでスタートして少しずつ本気になってきたという感じですね。
 最初はおかあさんたちの名前で出荷していたわけですが、運転手としてお父さんや息子さんが来たりしているうちに、5年たった今では、自分たちが第一人者になっているなど、家族ぐるみで取り組んでいる家もあります。売れるものを作るという形に変わってきたような気がしますね。
 女性は自分の財布を持つことができたし、売れるとなると計画的につくろうというようになりました。また、野菜が作れない人でも、「だぁすこ」で野菜を買って漬物などの加工品を作って出荷する人もいるほどです。モノがなくても工夫するということも生まれたきたんです。
 とにかく米以外で売れるものができたということが自信になってきたと思います。
山本雅之氏
山本雅之氏(やまもと・まさゆき) 昭和19年生まれ。42年東京大学工学部建築学科卒。48年JAグループのシンクタンク設立準備に参画。49年全国JAグループの出資で(社)地域社会計画センター設立。以来、JAの施設再編・業務改革、生活総合センター建設、ファーマーズマーケット建設、農住まちづくり、優良田園住宅団地建設などの実践プロジェクトを多数手がける。
 桜井 東北の冬は雪が多く野菜は作れないと地元の人たちでも思ってしまうようですが、そこが変わったきたということでしょうか。
 高橋 ハウスを建てるなど冬でも作る工夫をするようになったと思います。それには、JAの女性担い手農業者制度も役に立っていますね。この制度は女性の担い手に50万円を限度に資金援助するものですが、その資金をハウスの建設資金の一部にしたり、加工室をつくったりしています。
 桜井 山本常務は、「だぁすこ」の立ち上げからお手伝いされたんですね。
 山本 ファーマーズ・マーケット立ち上げの最初から最後まで関わったのが、この「だぁすこ」が初めてでした。私としては、農地の9割が田んぼという地域でファーマーズ・マーケットができるかどうかが最大の課題だと考えていましたね。逆に言えば、ここで成功すればどこでもできると。
 JAの役員も職員も、たいていは地域の農産物はJAの出荷場、選果場に出てくるものしかないと思っている。しかし、そこに出てこない農産物は実はたくさんあって、ただ、ほとんどは家庭で消費されたり、贈答用で配られたりしている。それが真冬でもきっとあるはずだと説得してスタートしたわけです。実際、蓋をあけてみたら1月、2月であっても少ないけれども必ず出てくる。それが2年め、3年めになると1月、2月でも5、6月と同じぐらいの量が出荷されるようになった。
 つまり、JAの施設に集まってくる農産物だけを見ていたのでは、地域農業は見えないということですね。地域には共選共販に乗らない農産物がたくさんあって、それをどう掘り起こしていくかというときに、ファーマーズ・マーケットが非常に力を持ってくるということじゃないですか。

◆組合員の自主的な協同活動も

 農家の収入増が最優先
 JAの意識変化をうながす

桜井 勇氏
桜井 勇氏(さくらい・いさむ) 昭和23年生まれ。名古屋大学農学部卒業。全国農業協同組合中央会生活部生活課長、営農生活部生活課長、同部地域振興課長、地域協同対策部次長を経て平成8年地域振興部長。

 桜井 売り上げはどのくらいになっていますか。
 高橋 13年度は5億4000万円でした。このうち生産者の委託品が60%で、JA紀の里との提携品や米などの仕入れ品が35%、残りが食堂や総菜の売り上げですね。委託品の売り上げは約3億3000万円になります。
 桜井 JAの農産物販売額に対する位置づけはどうでしょう。
 高橋 13年度のJAの農産物販売額は150億円ですがその65%が米で、野菜は15億円ですね。この数字とは別にファーマーズ・マーケットの売り上げがあるわけです。
 桜井 ということは、15億円に加えてファーマーズ・マーケットが3億円の売り上げ額を上乗せした、つまり、約2割市場を拡大したということになりますから、これはJA経営にとっても大きいことですね。
 山本 言ってみれば、これまでまったく商品にならなかったものが、3億円のお金を生んだ。消費者のお金が生産者に入って、それがまた地域での消費に回る。地域経済がそれだけ膨らんだということになると思いますね。
 桜井 一人あたりの売り上げはどのくらいですか。
 高橋 平均で140万円ぐらいです。実は私も出荷者の一人なんですが(笑)、といってもお盆のときの花を出す程度なんですね。ですから、私のような出荷者も含めた平均ですから、多い人は1000万円はいっています。加工品を出荷している人では、加工室を増築するような生産者も出てきました。
 それからJAの職員もやめて野菜づくりに専念する人います。年老いた両親だけでは生産が追いつかないからと。
 桜井 専業農家が増えたわけですね(笑)。
 高橋 そうですね。それから、13年度の「だぁすこ会」の総会では、消費者も交えたパネルディスカッションを開きました。生産者にはどんな気持ちで取り組んでいるかを発表してもらったんですが、みんなすごく生き生きして。消費者からは、野菜はスーパーで買ったものとは、やはり持ちが違う、値段ではないから、新鮮なものを出してくれという要望もありました。
 ただ、最初にくらべて生産者は慣れきたようだけれども、それはいいことでもあるしダラけてきたということでもあるので、5年めを契機にもっとがんばってくださいという注文もありました。
JAいわて花巻の「母ちゃんハウスだぁすこ」
JAいわて花巻の「母ちゃんハウスだぁすこ」
 桜井 作るだけでなく、やはり売るという行為でみなさんに変化が生まれるということをよく聞きますが。
 高橋 同じものをつくっても、売れ残る人がいるわけですね。どうして私のは残るんだろうと、他の生産者に聞いたりします。朝の出荷のときに、そういう栽培講習会が始まることがあるんです。教えた人も、その人の野菜が売れるとうれしいという気持ちもあるようです。私の言ったとおり作ったから売れたでしょ、とね。私たちが講習会などを開かなくても情報交換しているんです。
 桜井 組合員の自主的な協同活動が始まっているということですね。
 高橋 はい。それと営農担当者の意識も変わってきました。最初は、余ったものとか、規格外のものを売る店というイメージでしか見なかったんですが、だんだん売れるようになって共選への出荷が少なくなった。そこで、直売所だけに出さないでくれ、という声もあったのですが、今は農家の収入が増えることがいちばん大事なことで、どちらに出してもかまわないということになっています。農協そのものも変わったということでしょうか。

◆直売所とファーマーズ・マーケットの違い

 「売れるものを作る」
 消費者ニーズから生産を

「だぁすこ」に出荷するJA女性部員たち
「だぁすこ」に出荷するJA女性部員たち

 桜井 JAの役員さんのなかには、直売所は女性部がやっていることで何もJAが取り組む必要はないという考え方の人もいます。しかし、これだけの成果を上げている例が増えてきたのだから、きちんと位置づけを明確にして考えてみる必要があると思います。
 山本 現場でよく聞かれるのが、直売所とファーマーズ・マーケットの違いです。その質問に対して私は、両者は考え方が違うのだと答えています。それは、作ったものを売るのが直売所で、売れるものを作るように仕掛けるのが、ファーマーズ・マーケットだということです。
 要するに消費者ニーズが先か、生産者ニーズが先かによって全然違ってくる。直売所の場合は、自分が作ったものをいかに有利に売るかの一つの手法であったり、地域住民とのふれあいが目的だったりもします。その業態にとどまっている限りは、JAの出番はない。むしろJAが入らないほうが交流などはうまくいくこともあります。
 しかし、消費者にとってみると、直売所ではものが全部そろわないから、直売所に行ったあとにスーパーにも寄る。こういう店は必ず飽きられます。だいたい2年ぐらいすると売り上げがピタッと止まってその後はジリ貧になっていく。
 最初は生産者が自分の作ったものを売りたいという気持ちから出発したんであっても、消費者が求めるものをどんどん作ってもらうようにして並べていく。加工品を出してもらうようになれば、品数はぐんと増えていきます。
 そうなるとスーパーに行かなくても、青果物と花はみんなそろうということになります。そうなれば、ファーマーズ・マーケットなんです。私はこれが本当の地産地消だと思うんですね。
 農家が有利に販売するためのルートだと考えると、自分たちの得意なものしか作らない。それでは品ぞろえは増えないし、生産者のわがままも出てきて出荷者はあまり増やしたくない、などとなる。しかし、そういう姿勢では売れ残りが出ることになってしまう。
 消費者ニーズが先か、生産者ニーズが先か、その考え方によって運営の仕方もがらりと変わる。地域が変わるようなマーケットになるかどうか、ここが分かれ目だと思っています。

◆ファーマーズ・マーケットは有利か

 市場出荷より手取り確保
 輸入農産物への対抗策に

 
 桜井 ただ、生産者には手数料が高いといった誤解もあるようです。きちんと理解してもらうために、市場出荷とファーマーズ・マーケットに出荷する場合の違いを整理していただけますか。
 山本 ファーマーズ・マーケットの手数料はだいたい15%です。これに対して市場出荷の場合は、農協の手数料1.5%と市場の手数料を合わせてだいたい10%前後です。そこでファーマーズ・マーケットは高いじゃないかと言われますが、考えなくてはならないのは、これは何に対しての手数料なのか、です。
 ファーマーズ・マーケットでは小売り価格の15%が手数料。つまり、小売り価格の85%が手取りになるわけです。
 これに対して市場出荷の場合は、卸売り価格に対しての手数料です。つまり、90%の手取りがあるといっても、卸売り価格に対してですね。
 青果物の場合、生産者の手取り価格と小売り価格の差はだいたい3倍です。しかも、段ボール代、輸送費、共選の経費なども引かれますから、ほとんどの場合、小売り価格の30〜40%しか手取りになっていません。
 これはどういうことを示しているかといえば、ファーマーズ・マーケットでなら小売り価格を相当下げても大丈夫だということです。私はこれが輸入野菜に対抗する最後の手段だろうと思っています。
 中国の生産コストは日本の10分の1だと言われます。しかし、国内で販売するには、開発輸入する商社がマージンをとり、船賃、関税、さらに国内輸送費、卸売市場の手数料などがかかる。これらはカットできないコストですね。私の感じでは、現在の店頭価格の5割引きで売れば価格的には負けないと思っています。
 これはファーマーズ・マーケットなら、簡単にできるんですね。なにしろ二段階流通ですから。15%の手数料を取られても、卸売市場を通すより手取りが確保できて、なおかつ輸入野菜に対抗できると。農産物流通の再編につながるひとつのきっかけになると思います。
 桜井 カテゴリーキラーですね。まさにそういうものとしてITを活用するなど、中間経費をはずしていくという流通の変化も生まれていくきっかけになると思いますね。
 そういう可能性がファーマーズ・マーケットにはあるということですね。
 山本 消費者ニーズに応えていくには、JAが店を運営しないとうまくいかないとも言えるんです。
 いちばんいい例が商品のチェックですね。生産者が出荷したもののなかには、たまに品質の悪いものがある。JAが直営していればそういう品物は遠慮なく売場から下げられますし、だいたい出荷者として登録したときに商品の取り扱いに関してきちんと取り決めがある。
 ところが、生産者グループが運営していると、これがなかなかできない。どうしても甘くなる。
 それから、消費者からのクレームに対してもJAならきちんと生産者にそれを伝えることができますね。つまり、JAが運営すると消費者に責任を果たせる店づくりができることがいちばん大きいと思います。結果的にそれがJAの事業にもなるわけですから。

◆消費者が求めている品揃えを

 常に地元の人が沢山集まる
 地道な店づくりが大切

高橋テツ氏

 桜井 ファーマーズ・マーケットは立地条件も大切です。「だぁすこ」のお客さんはかなり遠方からも来るそうですが。
 高橋 確かに土日や祝日は、遠くの市町村から来る人が多いですが、やはり生活型の店舗ですから平日は地元と近隣の市町村からのお客さんが中心です。それでも平日で1000人の来店がありますから、常連客としてその程度は定着したと思いますし、まず「だぁすこ」で買い物をして、その後、肉、魚を次のスーパーに買いにいくという流れが決まってきているようです。
 山本 消費者が遠方から来るということがあまり注目されると間違った方向にいってしまうと思います。
 やはりファーマーズ・マーケットは地場のものを地元の人に買ってもらうというのがいちばんの基本なんです。観光客が来そうだからとそれをあてにした事業計画をつくっていくと立地条件を間違えてしまう。
 「道の駅」に直売所を設置してうまくいっていない例が多いのは、道の駅は基本的にドライブインですから、生活型のファーマーズ・マーケットを設置するのにいい場所とは限らない。やはり常に地元の人がたくさん集まるような地道な店づくりをしていかないと。
 桜井 JAによっては、空き施設を活用できないかと考えるところもありますが、空いているからここを利用しようというのでは失敗すると思いますね。
 山本 そうですね。それと立地条件を検討するとき、JAとしてはどうしても出荷者が集まりやすいところと考えますが、今までの経験では売れる施設ができれば出荷者はどこからでも持ってきます。つまり、消費者が集まりやすい場所を考えるべきだと思います。
 桜井 地元の消費者がたくさん集まる店にするには、絶えず変化することも大事でしょう。ディズニーランドに何度も行く人に聞くと行くたびに変わっているといいますね。
 高橋 店としても、変化を持たせなければ飽きられますから、売り場の品物の並べ方などを季節ごとに変えていますし、ホームページを開設したり、通販にも取り組んだりしています。最近では、コーヒーの試飲販売コーナーを設置しましたが、それも業者ではなくて生産者で自分で豆を挽いている方がいるので、その人のコーヒーを売っているんです。他の店ではやっていないことですし、生産者の顔も見えることになります。

山本雅之氏

 山本 消費者が求めているものをそろえるという店づくりをしていると、常に新しい品が出てきて売り場も変わっていくんです。
 桜井 売り場の品ぞろえ、変化という点ではJA間提携もそれに役立っていると思います。「だぁすこ」ではJA紀の里との提携で、みかんを送ってもらい、こちらからはりんごを送るという取り組みを始めていますね。
 高橋 最盛期には1週間に1回、大型トラックで行き来するという形です。また、お互い青果物がないときはみかんジュース、りんごジュースなどの加工品で取引することになっています。
 みかんやはっさくは地元で穫れないことは消費者も当然、知っているわけですが、JA紀の里のみかんです、というと安心して買ってくれます。和歌山の生産者の顔まで見える、そういう段階になったと思いますね。
 今後は、「産地を訪ねて」というような企画を立てて消費者にも和歌山を訪ねてもらう旅行事業にもつなげたいと考えています。

◆さらなる消費者ニーズに応えて

 地産地消を超えた
 幅広い可能性も見えてきた

桜井 勇氏

 山本 今の話は、地産地消を超えた新段階に進みつつあることを示していると思います。かつてはファーマーズ・マーケットは地場農産物の比率が高いほうがいいと考えられてきましたが、今後は、地場の農産物だけでなく、その土地で穫れないものはJA間提携でそろえて消費者ニーズに応えた店づくりをするということになるのではないかと思います。
 それから最近、注目しているのはJAあいち知多の「げんきの郷」で消費者の協議会も作ったことです。ポイントカードをきっかけにして組織し、一万人ぐらいの会員がいるということです。それで今度、生産者の協議会と合同でゴルフ大会をやるらしい(笑)。ファーマーズ・マーケットをきっかけに交流が広まれば、消費者も地域農業の守り手として参加するということになると思いますね。
 高橋 「だぁすこ」でもフリーマーケットを開きたいという消費者のために店の前のスペースを定期的に提供するようになっています。それから今年度は、地元の小麦を使った製粉所とパン工房、ソバ打ち体験ができる施設を作ります。パン工房は知的障害者の方のテナントにするんです。ですから、ファーマーズ・マーケットが新たな雇用の場も生んでいるんだなと思いますね。
 桜井 鹿児島のJA南さつまでは、出荷者としてサラリーマンなど消費者も参加できる「百姓クラブ」を組織しています。まさに消費者も農地を守る役割を果たそうという動きがファーマーズ・マーケットが契機になって出てきています。
 それから「げんきの郷」で女性部のみなさんが運営している総菜の店でも、伝統食に人気があって子どもたちにも評判だという話を聞きますね。調理の技術を次世代に伝えるという点、あるいは健康的な食生活を取り戻すという点でも役割を果たしていると思います。
 単に生産者の収入になる、JAの事業になる、消費者も新鮮な農産物が食べられるというだけでなく、ファーマーズ・マーケットはかなり幅広い可能性を持っていると思います。今後の現地のレポートをもとにいずれまたその可能性について話し合う機会を持ちたいと思います。ありがとうございました。




農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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