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コラム
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消費者の目
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身をもって農を知る経験を |
小中学生の学力低下が問題になっています。その原因は「ゆとり教育」にあるとも言われています。「鉄は熱いうちに打て」という言葉の通り、人生の中で一番知識の吸収に適した時期にあたる貴重な学習時間と学習内容を削って生まれたゆとりの時間は、学力の低下と引き換えに何を子供たちに伝えようとしているのでしょう。 マニュアル世代の先生たちには、何をやってもいいという自由さがかえって負担になっているようにさえ思えます。マニュアルから脱却し自分で考えることこそ、「ゆとり教育」が目指していたことだったはずなのに。 自分自身の小学生時代を振り返って見ると、土曜日も授業を受けていたにもかかわらず、自分が自由に使える時間は無限にありました。学校が終わるといつもの広場に集合して日暮れまで遊んでいましたし、夏休みは裏山で虫取りをしたり、崖のぼりをしたり、川で魚やエビを捕って過ごしていました。そうやって自然の中で遊ぶうちに自分で考える習慣が身についたように思います。 ◆自然の中で身につく考える力 自然は常に変化しています。今日晴れたかと思えば、明日は雨が降ることもあります。風も吹けば、霙も降るという具合に、刻々と変化し続けています。そんな中で暮らしているうちに、環境の変化に対応する力や先を読む力が自然と身についてくるのでしょう。考えてみれば、農業はめまぐるしく変化する自然の中で行う営みです。虫も飛んでくれば病気も発生します。年中同じ温度にコントロールされた都会に住んでいたのでは、農業の大変さに想いの及ぶわけもありません。 |
(2004.3.23) |
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