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コラム
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消費者の目
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リサイクルの街、ロンドン |
5年ぶりにイギリスに行ってきました。イギリスの経済は好調で、それを反映してロンドンの街は活気に溢れていました。ロンドンといえば「霧のロンドン」という言葉が有名ですが、現在のロンドンには腕を伸ばして指の先が見えないほどの深い霧は出ないそうです。それというのも、ロンドンの霧をひどくしていたのは石炭を燃やした時にでる煤だったからで、1952年に英国政府が工場や家庭で石炭を燃料にすることを禁じたことによって、空気がきれいになり、霧が出にくくなったのだそうです。 ◇ イギリスに限らずヨーロッパには古い建物がたくさん残っています。古い家を改装して住むのが一種のステータスになっています。ロンドンから北西方向に車で2〜3時間ほど走ったところに広がる丘陵地帯はコッツウォル地方と呼ばれ、築300〜400年という古民家が残されています。 ◇ リサイクルといえば、ロンドンの地下鉄の中で面白い光景に出会いました。乗客達が読み終えた新聞を、空いているシートや窓の下のスペースに置きざりにして下車するのです。そしてその新聞を次に座る人が何事も無かったように拾い上げて読み始めるのでした。 ◇ 昔の日本は高度なリサイクル社会でした。穴のあいた鍋釜を修理した鋳掛屋、茶碗や陶器の修理をした焼継屋、古くなった傘のリサイクルなら古骨屋など、今ではなくなってしまった職業の多くはリサイクル関連の職業でした。物が少なかった時代は「家財」という言葉が意味する通り、日用品の換金性も高かったそうです。モノを大切に使うことが財産を守ることに直結していたのです。 |
(2007.8.17) |
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