農業協同組合新聞 JACOM
   


《新刊紹介》 化学工業日報社
源実朝も2日酔いで悩んでいた
『お茶の力−暮らしの中のお茶と健康−』発刊なる
21世紀日本農業を展望するシリーズ刊行

 世界の3大嗜好飲料に数えられるお茶は、わが国でも毎日の飲み物として欠かせないものであり、食生活の中に深く溶け込み、わが国の精神文化と密接な関わりを持ちながら発展してきたが、このお茶については意外と誤解や勘違いによる情報が見受けられる。
 化学工業日報社がこのほど発刊した『お茶の力−暮らしの中のお茶と健康−』(袴田勝弘編著)は、お茶の健康機能性を軸に、茶の歴史や種類、栽培技術、製茶技術、茶の化学、茶業の現状、茶業研究の最前線と将来像などについて、茶業に向き合った研究者の立場から分かりやすく解説し、お茶に関する正確で総合的な情報を網羅している。
 執筆は、わが国の茶業研究で中核的役割を果たしてきた独立行政法人農業技術研究機構野菜茶業研究所の研究者28名で、それぞれの専門分野を消費者にも分かりやすく科学的な視点に立って解説している。お茶の文化や歴史などをトピックスとして取り上げたコラムも盛り込まれていて、読み進むうちに、お茶の魅力、奥深さが理解できる。
 例えば、「栄西禅師の『喫茶養生記』が有名になるきっかけになったのは、鎌倉幕府3代将軍源実朝の2日酔いでした。栄西が鎌倉を訪れたとき、将軍が前日の深酒で苦しんでいることを聞き、抹茶を献上して、飲ませたところ、たちまちにして不快感がなくなり絶賛されたといいます。」(本文より)などのエピソードが随所に盛り込まれ、リズム感を持って読み切れるところが本書の特徴。2日酔いの方は、本書を読むとアセトアルデヒドから解放される。
 A5判、242頁、定価2000円(税・送料別)。問い合わせは、化学工業日報社、出版局(営業)まで。電話03−3663−7932 (2003.8.13)


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