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特集 ニューパートナー獲得で確かな事業基盤を確立 ―17年度JA共済事業のめざすもの |
座談会 「総合資産相談員」が語る共済推進と 出席者 |
JAいるま野のライフ・アドバイザーでもある総合資産相談員は154名(17年4月現在)。共済推進の核となって日々の組合員、利用者ニーズの的確な把握と提案でJAがめざす役割発揮につなげてきた。今回は5人の相談員に集まってもらい、それぞれの共済推進の創意工夫や自らの夢などを語ってもらった。 |
◆地域の特徴に合わせた活動展開
――今日は総合資産相談員のみなさんの日頃の共済推進業務で工夫されていることなど苦労も合わせてお聞かせいただきたいと思います。最初にそれぞれの担当地域の特徴と毎日の業務の様子などからお話いただけますか。
共済の推進は午前と夕方が中心で残りの時間を情報を集める仕事にあてています。今後の土地の利用をどの組合員さんがどう考えているかといったことを地域の主だった人を訪ねて聞いたりなどの活動を心がけています。それで翌日の訪問先を前日に決めるようにしています。 角屋 私の所属する金子支店はちょうど今がシーズンの狭山茶の生産が盛んな農業地帯です。ですから正組合員さんが多いですね。推進活動も天候やシーズンに左右されますので、前の日に次の日の予定を決めるということはなかなかできません。今のように収穫時期で天候がよければ訪問してもみなさん農作業で忙しいですから。
静 坂戸三芳野支店は水田地帯にありますが、エリアとしては狭く一日でカバーできるほどの担当地域です。集落数でいえば2集落程度です。組合員さんはやはり高齢者が多いですが、都市化が進むなかで団地ができましたのでそこも対象です。推進と情報収集の時間はほぼ午後の時間ですが、団地に対してはJAのキャンペーン旅行のお知らせといったチラシを何日かかけてポストに配布するという仕事からJAの仕事を知ってもらうきっかけづくりをしています。 濱野 霞ヶ関支店は農家の方は少なくて事業の対象としては高齢者で女性の方が中心です。高齢者向けの定期貯金の推進などを朝と夕方を中心に行って、共済は夜になりますね。訪問スケジュールは前日に決めるようにしています。 永倉 入間支店もちょうど狭山茶の収穫シーズンを迎えていますが、正組合員と非農家の准組合員が半々程度の地域です。 ◆利用者の気持ちになって本当の満足を考える ――地域の特性に合わせて仕事に違いがあることが分かりました。毎日の業務でとくにこころがけていることは何でしょうか。
共済事業という保障事業は本当に目に見えにくいものですね。だから、たとえば、掛金の安いものをといった目先のことにとらわれがちですが、本当にそれで満足していただけることになるのかどうか、難しいですがこの点を考えることは大事なことだと思っています。 濱野 私の地域では対象として員外の方がどうしても多いですから、第一印象が大切だと思っています。それはこちらから一方的に商品の提案を持ちかけるということはしないことです。お客さんのほうから少しでも話をしてもらえるという関係づくりをこころがけています。たとえば何かの相談をいただいたときにそれをきっかけに足を運ぶ機会を増やすなどですね。
角屋 日々、身内のように接するということも大事だと思います。たとえば、困ったときにはすぐにかけつけるというように。そういう行動からいろいろな相談をされるようになって推進に結びつくということもありますね。 静 自分としては当たり前だと思って、組合員の方が注文されたある品物の配送をしたりしても、わざわざこんな小額の品物を届けてくれて、と確かに感謝されたりしますね。それから貯金通帳を書き換えなどのために預かった場合でも、できれば翌日回しにしないでその日のうちに届ける。そうするとほっとされるのが分かりますから、ああ、やはり少しでも早く持ってきてほしいという気持ちだったんだなということも分かります。 ◆チームプレーが支える推進活動 ――総合資産相談員として自分を知ってもらうことと、組合員、利用者の側に立って考えるということがまず重要なようですね。
望月 医療共済のように健康にかかわることの場合は、私は自分の家族や親戚などの経験も話すようにしています。意外に自分たちだけは元気で病気と無縁で保障は考えていなかったという例があるんですよ。備えをしていなかったために、という苦い話をするうちにお客さんの理解が深まっていって関心を持って相談が寄せられるようになることもありました。その場合でも自分が納得できる商品設計でなければ提案しないことにしています。 静 相談員の立場を実感した体験としては、定期積金が満期になったときに、次はどうしようかという相談があったことです。実はそのご家庭ではがん共済には加入していませんでした。そこで将来のことも考えて共済加入を勧めて納得してもらえたことがあります。JAとのつながりが太くなったという例だと思っています。
永倉 やはり加入していただいている契約者のフォローアップが大切だと思いますね。30年満期の共済に加入していただいている方に対して、訪問しないということはまずいと思い、自分もそういう契約者が少なくなるよう意識的に訪問するように心がけています。 ――そうした活動を支える支店のチームワークも課題になっているということですが。 望月 集金の担当者とは朝のミーティングで情報交換できますが日中はまったく顔をあわせることができませんから、日報にどんな情報でもいいから書き入れてもらうようにしてその日の最後に目を通すことにしています。窓口対応の職員もメモを残しておいてくれるという体制になっています。 静 情報連絡メモと呼んでいますが、たとえば窓口での会話などもヒントになりますから私の支店でもどんなことでも書いてもらうことにしています。 角屋 私の場合は別の相談員とは時間を合わせて情報交換をするようにしています。時間を工夫してミーティングの機会を持つことも大切にするようにしていますね。 永倉 緊急に対応したほうがいいと判断したときは携帯電話で連絡してもらうようなこともあります。だれかが手に入れた情報はすぐに活かすということです。それからお客さんの相談に乗るには日頃訪問している集金担当職員の顔が必要なことも実際にはあるんですね。その場合は同行をお願いするなどまさにチームプレーで対応しています。 ――これからの目標、夢などをお聞かせください。 角屋 この仕事は人に喜ばれる仕事だと思います。家族にもそれが理解されれば。そのためにも目標として改めて優績表彰LAになれるようがんばりたいと最近は思っています。 静 私も自分たちの仕事に誇りを持つためにもそれを目標としたいと思っています。 望月 その家庭の財産のすべてを信頼して任せてもらえるようになるのが総合資産相談員の理想だと思います。そのためにも契約者、利用者のみなさんへの日頃からのケアという観点で仕事を続けることが大事だと思っています。 永倉 目標の達成は必ずできるということと、それをどの支店に配属になっても実現できることが夢です。このJAの管内ではどこの地域であってもそこに住む人たちのニーズに応え、相談に乗っていけるようにすることが目標達成につながると思っています。 濱野 入職してちょうど10年です。まだまだ経験を積まなければなりませんが、いずれは支店や地域を問わず、JAいるま野の総合資産相談員として後進の目標となるような存在になれればと考えています。 ――ご活躍を期待します。 |
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(2005.5.19) |
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