農業協同組合新聞 JACOM
   

特集 第53回JA全国青年大会


「結」のこころを広げるリーダーとなれ!
時代を大きく転換させる力は「地域」、「人」にあり

出席者
JA全中前専務
山田 俊男氏
俳優
菅原 文太氏
東大名誉教授
今村奈良臣氏

 第53回JA全国青年大会では俳優の菅原文太さんが「地域・農業・JA・青年に期待すること」と題して記念講演。会場の盟友たちに農への熱い思いと青年農業者への期待を語った。また、今夏の参議議員選挙のJAグループ推薦候補であるJA全中前専務の山田俊男氏も「将来の食と農を担う生産者を育成する」など、食・農・緑・いのちを柱とした主張を呼びかけた。本紙では大会終了後、今村奈良臣東大名誉教授とともに、改めて最近の農業、農村をめぐる状況やニッポン社会全体を見据えた問題点とともに、地域で奮闘している全国の青年、女性農業者への期待を語り合ってもらった。

真に豊かな社会へのギアチェンジに向けて農業者の結集を

鼎談模様

◆都会はパンク状態、今こそ故郷に戻れ

やまだ・としお
やまだ・としお
昭和21年富山県生まれ。 早稲田大学政経学部卒。 昭和44年全中入会、昭和60年水田農業課長、平成3年組織整備推進課長、平成5年組織経営対策部長、平成6年農業対策部長を経て、平成8年全国農協中央会常務理事、平成11年専務理事就任。18年8月退任。

 今村 文太さんは岐阜県の清見村にお住まいです。どういう理由からだったんですか。

 菅原 住民票を移したのは10年前ですが住み始めたのは30年も前のことです。理由といったって、まあなんとなく、ということですかね。

 今村 清見村は穂高連峰が目の前、分水嶺の村でいいところですね。そこから日本海側に川を下って行けば山田さんの生まれ故郷の富山に着く。お二人は水の流れでも縁が深いわけですな。

 菅原 山田さんの川上に住んでいる(笑)。

 山田 きれいな水をありがとうございます(笑)。

 今村 俳優をやりながら、一方で農業や農村、あるいは環境の問題にも熱心ですが、それはどういう経緯があったんでしょうか。

 菅原 これも取り立てて言うことでもなく、生まれ育ったのが農村だったからですかね。親父の実家は家業のかたわら農業をやっていて、田んぼと畑と山に囲まれてずっと育ってきたから。結構、子どものころから米研ぎやってきてるから、今でも、よし俺がやってやると(笑)。昔は川で、ザルに米を入れてギュッ、ギュッと研いだもんです。

 山田 かなり前から宮城米の宣伝をしてもらってますから、とくに宮城では農業と農協に縁の深い方です。

 菅原 もう10年以上前ですか、米の市場開放といういちばん大きな問題があったときからね。

 山田 文太さんには米の需要拡大にも相当力を貸していたいただいて、宮城の農協中央会などから大変大事な方だと全中時代は聞いていました。その後「ふるさと回帰支援センター」の取り組みを具体化するときに文太さんに顧問になってもらい、そこから親密におつきあいするようになっていったわけです。

 今村 その「ふるさと回帰支援センター」の資料にある対談で、文太さんは東京はとにかく糞詰まりだ、これからは平成の大疎開をやれ、と檄を飛ばしていますね。

 菅原 それは今でもそう思っています。若い人が都会に向かうのは、これはしょうがない。誰でもみんな都会に足を踏み入れたいというのは止めようがないんで、だから、年寄りがその分、地方に舞い戻らなきゃ東京は膨れるだけ膨れる。パンク状態でしょう。パンク状態を糞詰まりと言ったんです。
 都会はこれから若い人たちに任せて定年になってからは故郷へ、故郷じゃなくても地方へ行って働け、というのはしごく当たり前の考え方だと思ってるんだけどね。

◆美しくないニッポンの危機

すがわら・ぶんた
すがわら・ぶんた
昭和8年仙台市生まれ。30年早稲田大学法学部中退。33年映画デビュー。その後、松竹、東映で合計約260本の映画に出演。 代表作に「仁義なき戦い」と「トラック野郎」のシリーズなどがある。 キネマ旬報主演男優賞、ブルーリボン主演男優賞など受賞多数。

 今村 その文太さんの発言を受けて、今こそ、知恵と技術とアイデアを持って農村に行こうじゃないかと山田さんは主張していますね。今、山田さんは全国の農協、農村を回っているということですが、どんなことを感じていますか。

 山田 全国840JAを全部回ろうと決めまして、全中専務退任から6か月で580JAを回りました。残りは260ぐらいですが7月までにはぜひ訪ねたいと思っています。
 各地を回って思うのは、日本という国はどうして美しくなくなったんだろうかということです。どこの町もとくに道路沿いはガソリンスタンド、きらびやかなパチンコ屋、それから中古自動車の販売店、それも桃太郎旗をあれだけ並べなくてはいかんのかと思うほどです。大スーパーマーケット、これも驚きですね。これだけ大スーパーマーケットができたら農地がつぶれ、一方、中心市街地もだめになっているだろうなと思うと残念です。純農村地帯でも看板が林立して、道路沿いには空き缶やペットボトルの容器が散乱しているようなところもある。
 ところが、ものすごくきれいなところもあるんです。ひとつは作物が植わっているところですね。やはり人の手が入っているところはきれいです。それから屋外広告物禁止地域。目立たないバス停のような看板に、ここは屋外広告物禁止地域です、と書いてある。たとえば熊本空港から熊本市内に入るまでの地域はきれいですね。それから長野県の大町周辺のわさび田が広がる一帯、あそこも意識して屋外広告を禁止していると思う。そういう知恵と努力みたいなものがある地域はいいですね。

 菅原 俳優の仕事で全国を歩いてきたから、今言われたような問題は30年前からあったんじゃないかと思う。でも、そのころにも、たとえば群馬県の川場村などは屋外広告、ネオンサイン一斉だめ、という条例をきちんと決めた。
 今しきりに総理大臣が美しい国と言い出してますね。しかし、国を美しくするのは外観だけ飾ってもだめ。人の気持ちが美しくなかったら、いくら看板を排除していい風景にしてもだめですよ。

◆商業主義からの大転換こそ

いまむら・ならおみ
いまむら・ならおみ
昭和9年大分県生まれ。東京大学大学院博士課程修了。前日本女子大学教授、東京大学名誉数授。著書に『人を活かす地域を興す』『補助金と農業・農村』(第20回エコノミスト賞受賞)(以上、家の光協会)『国際化時代の日本農業』『農政改革の世界史的帰趨』(編著)(農山漁村文化協会)など。

 菅原 まず、日本人から美しくならないと。今、みんなが儲けがいくらか、金はどうだという経済の話ばっかりじゃないですか、どこへ行っても。50年、60年経っても経済成長。もうそれを止めないとだめだよね。格差が目立ち始めたという問題はあるけれど、日本の国はお金のことをこれ以上言わないほうがいいんじゃないのかな。それより本当に農業、漁業をもう一度見直していかないと。だって、こんな国ないでしょう、自給率40%なんて国。

 山田 ありませんね。よほど砂漠化の進んだ小国なら別ですが、これだけの人口を抱えた先進国ではないです。

 菅原 先進国は軒並み100%どころか、180%なんていうところもある。

 山田 内閣府の世論調査では少しぐらい高くても国内で食料自給していこうという回答が85%を超えているわけです。
 ところが、経済財政諮問会議に今度設置されたEPA・農業ワーキンググループが検討している内容を見ると、海外とのEPA(経済連携協定)をもっと質の高いものにすべきだと言っています。つまり、日本の国会が昨年末に日豪EPA交渉入りについて重要品目の除外措置を講じるべきだという決議はだめなんだということです。

 今村 質の高い、とはどういう意味ですか。

 山田 それは、完全市場開放です。モノについての貿易は完全な市場開放を進めるべきだということです。
 もうひとつ、それと歩調を合わせて食料の安全保障は国内の生産ではなくて、海外に依存することで実現するんだということも言っています。
 こういう議論はかつてもありましたが、今回は総理の諮問機関で議論されている。結局、国民が考えていることと政策が検討していこうとしている方向にものすごくギャップがあるんじゃないかと思いますね。

 菅原 自由、自由といいながら、むしろニッポンは今、不自由国家になっているんじゃないか。何をやるにしても普通の暮らしのなかでも、これが国際的なルールなんだから、というようなことが現れているんじゃないか。そういう規制がある。昔も違う意味での規制はあったかもしれないが、今のように網の目のように政府と行政が張り巡らしてはいなかったんじゃないかね。

 山田 国際化にともなって特定のスタンダード、基準に合致しなきゃいかんということが逆に強まっていると思います。もっと幅のある判断をするとか、ゆとりのある運営をするというのではなくて、この基準に従わなければならん、というような規制強化が感じられます。その基準がだんだんきつくなってきていて、自由経済主義の裏で非常に息苦しい状況になっているのではないか。

◆農と文化の再生に向けて原理を切り替える

 菅原 やはり商業主義ですよ。あまりにも蔓延し過ぎているんだよ。それが今、日本のネックになっているんだね。全国民が商人になっちゃったんだよ、ニッポンは。昔、江戸時代は士農工商で武士があり百姓が二番目で商人があってということでしたが、それが今、全部、商人。普通の人々の生活のなかでも儲けやお金。それがやはり改まらない限り、美しい国はなかなか成就できないと思う。ここを限りに別の方向へギアをチェンジしようという宰相が出てくれないとだめだよね。
 今、山田さんが窮屈なニッポンというような話をしましたが、大人でも窮屈だったら子どもたちなんてもう押しつぶされそうな閉塞感持っているんだよ。だから事件が頻発するんでね、彼らだけを責めてはいられない。やっぱり暴発するにはそういう原因があるわけだから。大人が相変わらず金儲けの話ばっかりしていたら日本の再生は覚つかないんじゃないですか。

 今村 20数年前にアメリカに1年あまり行っていたことがあって農村もずいぶん回りました。そのときに痛切に感じたのはアメリカには文明はあるが文化がないということ。帰国してしばらくして司馬遼太郎の作品を読むと、まったく同じようにアメリカには文化はないと書いていた。私の定義では文明というのは普遍性、一般性、共通性が基本で、文化とはそれとは対照的に特殊性、個別性、地域性なんです。アメリカにはこれがないんですよ。簡単にいえば経済では市場原理、全部同じだという論理で切るわけですね。農村でも私が滞在したころからすでにそうなっていた。
 そして司馬遼太郎は激烈に何と言っているかというと、文化がない国はいずれ…、

 菅原 滅びる、と。

 今村 そうです。文明というのは、たとえば自動車は文明の利器といいますが、アメリカ人には通用するが日本人には通用しないというようなものではない、いわば万国共通ですね。だけど文化は違う。だから、話題になった国家の品格というような話もつまるところ、日本とは何か、日本の農村とは何か、日本の原点とは何かということなんです。逆に言えば、文化がないということは日本とは何かを考えるなということです。

 菅原 そうはいいながらも、日本は宰相以下、アメリカを戦後60年真似してきたわけじゃないですか。真似どころか同化しようとしてるでしょ。それがおかしくした原因ですよ。だからアメリカ離れ、簡単に言うけどなかなかできないんだったら、鎖国したほうがいいね(笑)。江戸時代に戻る。考えてみればこれだけ農村地帯が豊かで川も山も水もすべて恵まれている国なんだから自立できると思うんです。極論だけど、鎖国すべしなんだ。そのぐらい考えないと、吉田茂以来、アメリカ、アメリカってやってきたんだから。若い連中はアメリカナイズされていると非難しているけどそれは当たり前、60年間、大人たちが政治家たちがそうしてきた。まあ、ニッポンは明治維新以来、急ぎすぎたんじゃないか。その問題が今露呈しているということじゃないですか。

◆米国の市場原理主義が日本に迫るもの

 山田 文太さんのお話で思い当たるのは、先ほど話した大スーパーマーケットが農村部にものすごく進出して農地も含めて大変になっているという問題です。
 ところで、この問題については大スーパー進出への反省の気運もあって、大スーパーの展開を一度許容したけれども、日本政府は改めて立地についてもう少し厳しく運営するという規制強化を図りました。
 そうしたらアメリカは対日年次改革要望書のなかで、日本は消費者のニーズに応えて大規模小売業を展開させるという新しい世界に踏み出したことは高く評価するが、再度規制を強化する動きになってきているのはとんでもない、ということを盛り込んできたんです。
 しかも、非常に問題なのは、日本政府がこの件について対米報告書で回答をしていて、日本はそんなことまで考えているわけじゃありません、できるだけ手順を適切、円滑にしようというだけであって、アメリカのおっしゃる消費者ニーズに応えて大規模小売業が展開できるようにするということについてはいささかも方針を変えていません、こう回答しているんです。

 菅原 情けないねぇ。

 山田 まさに一体、この国は何なんだと思います。そして最近、青森県や福島県で県の条例で田んぼを潰して進出するような大スーパーの展開に対して規制強化したら、今度は大スーパーが憲法違反だと主張しています。結局、アメリカの言う通りに一旦、規制を緩めてしまったら後戻りできないような構図になっている。この国は商業主義極まれり、というところまで来ている。

 菅原 後戻りできないなんて言っていられないよね。後戻りというか、ギアチェンジして別の方向を向かないと。今聞いてびっくりしたけど、対米報告書があるって。日本人であることがいやになってきたね。これじゃ属国、植民地じゃないか。51番目の州なんていわれるけど、州ならまだいいよ、州なら他の州と平等だから。実態は植民地だよ。情けないなぁ。国辱だね。

◆経済社会全体の実態を見据えること

 山田 つまり、経済最優先の流れにあるということです。オーストラリアとのEPA交渉や農協事業の分離分割の主張など、農業と農協のあり方についても同じような圧力があるとみていいと思います。
 われわれはこれまで農業と農協について厳しい、厳しいと言ってきましたが、今はそれどころではない。もともと国際化は進んできたわけですが、経済全体が市場経済至上主義に巻き込まれて、さらに突き進まなければならなくなってきている。だから経済界はがむしゃらになる。
 それに対して、こういう構図にあることをきちんと見据えて、われわれは地域でがんばるところはがんばり、だめなものは絶対にだめということを声を大にして主張しないと踏みつぶされるぞ、ということだと思います。

◆食・農・緑・いのちを政策の基本に

 今村 こういう状況のなかで山田さんは「生命をはぐくむ安全で安心な食をとどけます」など5つの主張をしていますね。少し説明していただけますか。

 山田 私自身は、食、農、緑、いのち、これを政策の基本にしていきたいということなんです。その一環として安全・安心な食の提供だったり、食と農といのちを担う女性の参画だったりという5つの項目を掲げているわけです。
 その狙いは、今も話題になったように国際化が進展するなかで市場原理や規制緩和を貫徹させようという流れがありますが、それだけでは食と農、緑、いのちというのは律しきれない、ということです。ここには別の基準があるはずで、これを政策としてより具体化したいという思いがあります。
 安倍内閣の美しい国づくりには賛成ですが、食、農、緑、いのち、これを政策として具体化して盛り込んでいくということを自分の役割にしたいと思っています。

 今村 文太さん、いかがですか。

 菅原 全農民の代表である、ということは大いによしだと思います。一方で今はまだ組織の代表という面もあると思いますから、今後はそういう意識、枠組みからはずれていくことも考えていかないとね。基本の軸には、山田、という人間として国の政治に参加するという気概を持たないといけないと思う。

 今村 山田さんの主張はとくに若い農業者と女性のみなさんに訴えることが大事だと私は思っているんです。

 山田 そうですね。生活のなかで食、農、緑、いのちに関わっていていちばんよく分かっていいただけると思いますね。
 これも一部の人の主張ですが、病院も教育も株式会社が運営すればいい、そして農業も株式会社だと言っているわけですね。しかし、こういうことで自分たちの食、農や地域、暮らしは到底持たないぞということに気づいているのがとくに女性のみなさんだと思うんです。私の訴えは青年や女性のみなさんに家庭や地域でしっかりがんばって、市場原理一辺倒ではない暮らしをつくるということです。農協の運営も女性や若い農業者のみなさんに参画してもらえれば変わると思います。
 女性が元気になると男性も元気になるんですよ。農協回りをしていろいろお話させていただいているときに、夫婦で来てくれているという場合があります。青年部の担い手とその奥さんという方々がいる集まりは元気ですね。そういう農協はしっかりした販売物を持っている。そして、農家自身が農業生産という自分の営みのなかでちゃんと食べていけるという力は大きいなと思いますね。

◆地域でがんばる青年農業者が時代を作る

 今村 私も各地を訪ねて若い農業者に会っていますが、最近は本当にしっかりした農業者も出てきたと思っています。

 山田 農協青年部の人たちは、専業農家としてきちんと所得あげて家族で経営しているメンバーが多いわけです。盟友は今、7万人ですからかつてより減ってはいますが、しかし、かれらが地域でやっていることは消防団、学校での農業の先生、町内会の役員さんなど多くの役割を抱えながらやっているんですよ。
 だから彼らが意識して新しい作物を選ぶ、この地域をきれいにする、仲間づくりをするということで動き出せば大きな力になるんです。これを農協も自治体も大きく支える。それからふるさと回帰支援センターもうまく活用して、新しい都会の智恵、経験、人脈を生かす取り組みができれば力になると思うんですよ。
 今回のJA全国青年大会のスローガンは「甦れ 智と結のこころ」ですが、とくにわが国のようなアジアモンスーン地帯の農業では、この結が再生の力になると思いますね。

 菅原 そのためには、その「結」をつくるリーダーが「私」を捨てないとだめだよね。俺が俺が、じゃだめなんだ。やはり自分を一回捨てて地域のため仲間のためにやる。自分はその地で身を捨てるぐらいのことがあってスケールの大きいものが育っていくということだから。

 山田 文太さんがおっしゃってることは本当に農協青年部のメンバーへのメッセージになると思います。農協青年部はまさに地域で多様な役割を果たしています。ここに光を当てて彼らの挑戦をしっかり支える仕組みを作らないといけないと思います。

 菅原 身を捨てて地域のため仲間のためにやったら黙っていてもヒーローになるんだから。みんなもついて行こうという気になるんですよ。

 今村 今日はありがとうございました。

鼎談を終えて
 文太さんにはスクリーンでなく生身の人間として初めてお会いした。その農業・農村、自然・環境に寄せる想いの深さと洞察力、腹の底からの提言の数々には畏敬の念を禁じえなかった。すばらしい応援団長であると思った。
 山田としおさんは、食、農、緑、いのちに寄せる心暖まる想いと合わせて、返す刀で市場経済原理、競争原理のもとに国内からだけでなく、アメリカを中心とする国際的基軸の中でローラーで踏みつぶされようとする農業・農村の姿に、切れ味鋭い政治的感覚で多くの批判・提言をいただいた。
 私はかねてより「農業は生命総合産業であり、農村はその創造の場である」、「食と農の距離を全力をあげて縮める」、「共益の追求を通して私益と公益の極大化をはかる」などと説いてきたが、今日の鼎談はまさに別の表現でお二方が言われていたと痛感した。(今村)

(2007.2.28)

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