挨拶する佐竹利子代表(左)と福森副社長 |
株式会社サタケ(佐竹利子代表)は、このほど広島本社ショールーム内に、「選別加工総合センター(愛称:スピック)」を新設し、4月1日にオープンする運びとなった。同社は3月28日に、サタケ広島本社において、同センターオープン記者発表会を開催、最新鋭の選別機・加工機を使って選別・加工テストができる「選別加工総合センター」の全容を公開した。
近年サタケでは、米麦の分野で培った技術をもとに、菓子・海苔などの食品に混入する異物の選別や、家電・事務機器・自動車などのリサイクル加工まで、幅広い業種の担当者から、サタケの選別加工機が採用されるケースが急増している。
こうした需要の急増は、食の安全安心、資源のリサイクルによる環境保全など、近年の社会状況を反映する各産業共通の課題に起因しており、様々な業界において、より高度で効率的な新しい選別加工システムが求められている。
これまでも米麦の分野に留まらず、食品分野や工業分野など、様々な業界のユーザーから選別・加工に関し「サタケなら出来るのではないか」という要望が寄せられており、そうした期待に応えるため、顧客から預かった原料をテストし、サタケ製品の性能を実感してもらう「加工・選別試験サービス」を行ってきた。この取り組みをさらに強化・発展させたのが、新たに開設された「選別加工総合センター」(愛称SPIC:スピック)だ。
SPICは、ユーザーから依頼された原料を最新鋭の選別機・加工機でテストを行い、処理効果を確認できる施設で、食品用・工業用を問わず幅広い原料に対応できる。
同社では、このセンターのオープンにより、さらに多くのユーザーにサタケの技術を知ってもらい、ユーザーの抱える課題を解決していくソリューション営業を、多様な産業分野に展開していく考えだ。
記者発表会の冒頭、佐竹利子代表は「サタケは今年で創業113年目を迎える。代々優れた機器を開発してきたが、3年前、小泉前首相が来社し、光選別機を見て頂いたことを契機に、サタケの光選別機が、各方面から高く評価されるようになった。大手企業も原料や素材の選別作業は、人手に頼ることが多い。このセンターの完成で、穀類はもとより、プラスチックなどまで選別する機器類を見て頂けるようになった」と挨拶した。
選別機の特性を説明 |
福森武副社長は「30年程前に光選別機を開発し、選別技術の世界に深く入った。既存の機械では分けることが出来ない物もある。近年異業種からも、選別加工の依頼が増えてきた。全産業の選別加工に関連する分野で、サタケが対応できるものには対応していく」と語った。
SPICの一般公開は、4月1日から。またSPICの公開に伴い、「選別のサタケ」のブランド確立を図るため、同社では専用のホームページを5月中旬に公開する予定だ。