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【ハイポネックス・出光】
自然の力で自然を育てる

家庭園芸用の微生物殺菌剤では業界初

 (株)ハイポネックス ジャパン(村上恭豊社長、本社:大阪市福島区、以下「ハイポ...

 (株)ハイポネックス ジャパン(村上恭豊社長、本社:大阪市福島区、以下「ハイポネックス社」)と出光興産(株)(天坊昭彦社長、本社:東京都千代田区、以下「出光」)は4月18日、家庭園芸分野の商品開発および販売において業務提携し、微生物や天然素材を活用した共同開発商品「ハイポネックス エコガーデン シリーズ」の市場投入を明らかにした。
 食の安全・安心のニーズが高まるなか、出光では安全な農産物生産につとめる生産者向けに、1999年から微生物防除剤(商品名「ボトキラー」)の販売をこの分野のさきがけとして開始したが、昨今、家庭でも「ぜひ使用したい」との一般消費者からの声が高いことから、手頃で使いやすい分量のパッケージにしての上市に至った。
 家庭園芸用肥料に強いブランド力および流通チャネルをもつハイポネックス社と出光の環境に優しい商品を創出する思いが結実したもので、両社は今後とも「2社の強みを活かして、家庭園芸向け商品のラインアップをはかっていきたい」としている。
 これまで、家庭園芸用に微生物が入っているのは、微生物殺虫剤の「トアロー」(BT剤)のみ。この意味で、今回の取組みは、家庭園芸用分野に微生物殺菌剤を業界で初めて市場投入したものであり、新しい境地を開いたものとして注目される。
 なお、このほど上市した「ハイポネックス エコガーデン シリーズ」は『ボトピカ水和剤』、『プラントメイト』、『バイオガード』の3商品(別掲)。
 【解説】
 「ハイポネックス エコガーデン シリーズ」の成長は、出光の「環境に優しい商品の創出への思い」が優先されるものの、ビジネス的にはハイポネックス社の流通戦略にあると思われる。自社HPのネット販売開始後、順次全国の園芸店、ホームセンターなどで取扱いを開始するが、核となるのはHC(ホームセンター)対策だと思われる。
 わが国で、HCの元祖は「ドイト与野店」(埼玉県)と言われている。1972年のことで、タクシー会社が開店したことに興味をそそられるが、それ以上に出光との連携によるハイポネックス社の今後の戦略に注目したい。

ボトピカ プラントメント バイオガード
ボトピカ プラントメイト バイオガード

(2008.04.23)