シンジェンタの08年第1四半期業績が、さきごろ明らかにされた。農薬部門の成長(22%増)は、地域別には北半球とラテンアメリカが牽引し、製品レンジでは非選択性除草剤および殺菌剤が業績に貢献した。
この背景には、生産者の農薬使用意欲の向上と、トウモロコシや穀類の作付面積の拡大により、東西両ヨーロッパにおける高成長がある。
米国・カナダ・メキシコのNAFTA地域は、小麦とトウモロコシ用殺菌剤の需要増と非選択性除草剤およびプロフェッショナル・プロダクツ製品の目覚ましい成長により業績を伸ばした。アジア・太平洋地域では、新興成長市場における急拡大の継続、オーストラリアでの好天などにより業績を堅調なものにした。
売上の拡大は製品レンジの全てにわたったが、もっとも好調な製品レンジは、「タッチダウン」と「グラモキソン」の伸びに牽引された非選択性除草剤、さらに穀類やトウモロコシ分野で売上が急増した「アミスター」に代表される殺菌剤だった。
いっぽう、選択性除草剤、殺虫剤およびプロフェッショナル・プロダクツでは、近年上市された新製品が重要な役割を果たし「AXIAL」、「アクタラ」および「クルーザー」が目覚ましい成長を遂げた。
新製品全体の売上は、24%増の4億8700万ドル(約504億450万円)にのぼっている。
なお、シンジェンタの農薬事業は世界第2位にランクされている。