クミアイ化学工業(株)(望月信彦社長、本社:東京都台東区)は6月12日、『平成20年10月期中間決算短信』を公表した。売上高、営業利益、経常利益ともに落としたが、中間純利益は11.1%増を確保した。海外は、バイオ燃料への傾斜から「ステイプル」で落とした。
同社は、国内外において積極的に普及・販売に攻勢をかけたが、化学品事業の海外における1部品目の在庫調整の影響もあり、売上高は260億5700万円、前年同期比8億5300万円(3.2%)減となった。
損益面では営業利益18億200万円、同2億4100万円(11.8%)減、経常利益19億2900万円、同1億6000万円(7.7%)減となったが、中間純利益は、特別損失が前年度に比べ減少したことから11億6800万円、同1億1700万円(11.1%)増を確保した。
国内においては、水稲用除草剤の「トップガン剤」、「テラガード剤」などが顕著な動きを示し、水稲用種子消毒剤で新規の「エコホープDJ」も将来に繋がる健闘を見せたほか、園芸用殺菌剤の「プロポーズ顆粒水和剤」などで伸長を見せた。
海外は、直播水稲用除草剤「ノミニー」、植物成長調整剤「KIM−112」、園芸用殺菌剤「KIF−230」などが成長路線をたどったが、主力品目の棉用除草剤「ステイプル」が米国における在庫調整の影響もあり、大幅な減少となった。とうもろこしなどバイオ燃料への傾斜から、明らかにボディブローが効いてきた。