アグリビジネス

アグリビジネス

一覧に戻る

【ヰセキ】
日本の農業を応援する「低コスト農業応援室」を設置

 井関農機(株)では、これまで「はつらつ農業応援キャンペーン」として、第1フェー...

 井関農機(株)では、これまで「はつらつ農業応援キャンペーン」として、第1フェーズ「土作り、土曜は土の日」、第2フェーズ「低コスト農業の決め手、省エネ農機」を展開してきたが、このたび第3フェーズとして、同社がこれまで進めてきた疎植栽培を中心とする低コスト農業を加速させるため、平成20年7月1日付で「低コスト農業応援室」を設置する。
 昨今、日本の農業、とりわけ稲作農家を取り巻く環境は、生産調整や米価下落といった逆風が吹き、離農者は毎年増加の一途を辿っている。こうした状況を打開し、稲作の将来を明るいものとするために、取り組むべき課題の1つが、低コスト稲作の実現であろう。
 育苗コストを削減し、田植の作業時間を大幅に短縮できる疎植栽培は、近い将来、日本の稲作の主流となりうる栽培技術だ。
 同社の田植機は、直播を含め、すべて37株植えの疎植対応になっている。現在まで多くの農家が疎植栽培を実践しているが、さらに疎植栽培の普及を加速させるため、ハード(疎植対応機械)の普及に加え、同社が開発した疎植栽培技術と、技術指導というソフトも併せ、ユーザーに提供し低コスト農業の実現を応援していく考えだ。
 同社は、これまで一部地域で行っていた実証圃場、講演会、座談会、疎植栽培技術指導を順次全国展開していく。また、育苗・移植から土作り、肥培管理までを詳しく解説したガイドブックや、地域別の栽培マニュアルを作製する。さらに疎植栽培技術を推進し、対応分野(飼料米、加工米、バイオ米)を拡大していく。
 また、地域の特性を踏まえたタイムリーな情報を、同社のホームページや情報誌を通じて、ユーザーに発信していく。さらに同社単独ではなく、行政や関連機関との連携を図り、普及促進に注力していく。
 同社では、これまで販社ごとに、農業全般における技術顧問や、疎植栽培を指導できる人材を育成してきたが、今後、「低コスト農業応援室」を中心に制度化を推進し、全国販売会社の技術指導者の育成と、その技術向上を図っていく。そしてヰセキグループ営業マン全員が、疎植栽培を指導できるよう、体制を強化していく。

活動イメージ

(2008.06.25)