アグリビジネス

アグリビジネス

一覧に戻る

【出光興産】
エッ! 牛のゲップを削減

こんな所にも温暖化対策

 環境総合展において出光興産(株)アグリバイオ事業部は農業、畜産、緑化のトライア...

 環境総合展において出光興産(株)アグリバイオ事業部は農業、畜産、緑化のトライアングル作戦を前面に押し出し、限りある地球資源を有効活用・循環させる、人の「知恵」や「知識」に基づく「知エネルギー」の重要性を訴えた。
 農業においては、環境保全型農業に一役買っている「ボトキラー」などの微生物防除剤を紹介。また、畜産では、地球温暖化対策に貢献する「牛のげっぷからメタンを減らす天然素材2種類」を紹介した(写真左)。さらに、緑化においては、土壌被覆力に視点をおいた改良イワダレソウの『クラピア』を提案した(写真右)
 総合環境事業に挑む、同社の本来的な着地点を披露したものと思える。
 特に、畜産における天然素材は、牛のゲップからメタンを減らす『カシューナッツの殻から抽出した植物油』と『酵母菌の1種であるシュードザイマが生み出すバイオサーファクタントと呼ばれる界面活性剤』の2種類。北大との共同開発だ。2011年からの市場投入が見込まれている。
 「弊社では微生物、素材の探索を行っていますが、生き物に対して評価する農場・知見・情報交換などを行うエリアが少なかったこともあり、北大との出会いに感謝している」と言うのは、同社アグリバイオ事業部2課の鈴木千枝さん。畜産を学び入社から2年目。
 毎日、農家の方々と触れ合っているが、温暖化に向けて「ルーメンの機能を改善するという視点において小林先生との出会いは大きな喜びだった。メタンの削減や飼料効率の改善、さらに環境負荷の低減に貢献できることを期待している」と、夢を膨らませる。日本農業を支える大きな財産が、ここにも育っている。(関連記事)

(2008.07.08)