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【サカタのタネ】
収量・食味・耐病虫性備えた画期的トマト、本格生産へ

生産現場の声を最大限反映し開発

『りんか 409』への夢を語る生産者の大久保さん  (株)サカタのタネ(坂田宏...

『りんか 409』への夢を語る生産者の大久保さん
『りんか 409』への夢を語る
生産者の大久保さん

 (株)サカタのタネ(坂田宏社長、本社:横浜市都筑区)は10月2日、JA千葉みどり管内においてトマト生産に求められる「収量・食味・耐病虫性」の3要素を兼ね備えた画期的な品種『りんか 409』の現地研修会を行った。
 同JA管内では、一昨年より同品種の試作を開始し、本年までの試作の結果を踏まえて、来年度より本格導入を検討している。当日は生産者、JA、種苗店など関係者約230名が参加し、「夏秋、抑制栽培にもっとも適した」同品種の特長、栽培方法などを学んだ。
 大玉トマト『りんか 409』の特長は「夏秋、抑制栽培用品種」、「節間がつまる」、「高温環境下でも着果に優れる」、「極めて食味がよい」に集約される。
 開発のコンセプトは、「美味しいトマトをつくりたい。もう少したくさん収穫したい。品質を上げたい。栽培を安定させたい」といった生産現場の声を最大限生かしたものだった。
 産地からは、「短節間で花房段数がとれ、果実の肥大・着果性が良い。収量が2〜3割アップし、秀品率も高い」ほか、「果実がすぐに成熟してしまう暑い時期でも味がのりやすい」、さらに「葉かび病抵抗性があり、農薬散布の手間が省け、経費削減にもつながる」といった高い評価が寄せられている。
 また、市場関係者からも「果実の色まわりがよい」、「出荷されたものに裂果が少ない」、「高糖度でコクがあり、しっかりとした肉質で口の中でとろける食感」などの反響があった。
 同社では、日本国内トマト種子市場規模を約40億円と見ているが、2013年の創立100周年には現在のシェア20%から50%(約20億円)を目指していく。
 なお、研修会では、成型済み育苗培養土『プラントプラグ』も紹介された。同製品は、ココ繊維とヨーロッパ産ピートモスを混合した培地に水分、成型剤を加えてトレー内で成型させた最新タイプの「成型倍土」として注目されている。

プラントプラグも披露された トマト生産のリーダーたち
プラントプラグも披露された トマト生産のリーダーたち

(2008.10.22)