食の安全・安心は食卓から。 対話形式で行われた「農薬ゼミ」 |
津久井さんは農薬の適正使用の実態を紹介した |
農薬工業会関東支部(佐々木康晴支部長、日産化学工業(株)農業化学品事業部東京営業部長)はこのほど、甲府市の「ホテルクラウンパレス甲府」において、主婦を中心とした消費者約160名を対象に「農薬ゼミ」を開催し、盛況を極めた。
この「農薬ゼミ」は、これまで農薬工業会本部が行ってきたものとは別に、平成17年度から支部の主催で開催しているもので、8月の金沢(中部支部)、10月の山形(東北支部)に続き今年度3回目(通算14回目)の開催となった。共催は、JA全農など8団体。
近年、食の安全・安心、健康志向の高まりの中で消費者の農薬への関心が高まっている。
「農薬ゼミ」は主に台所をあずかるお母さんを対象に、松田朋恵フリーアナウンサーの司会で進められ、2人の専門家(本山直樹東京農大客員教授、真板敬三残研理事)が農薬についてやさしく解説し、農薬のはたらきと役割などを楽しく学んだ。
また、生産者を代表して南アルプス市在住の津久井好(このむ)さんが登場し、モモ、ブドウなどの果樹栽培の苦労話や農薬の適正使用の実態などを紹介した。
ゼミのまとめとして本山教授は、「農薬は効果と安全性が国によって認められており、いたずらに不安感をもつ必要はない。日本の農産物は世界でもトップクラス。国内農業を守っていく観点からも、生産者を応援していってほしい」と結んだ。
今後の「農薬ゼミ」の開催は神戸市(12月)、札幌市(09年2月)が予定されている。