タキイ種苗(株)(京都市下京区)が発刊している園芸新知識『はなとやさい』12月号では、『「トマト品種の使い分け」−栽培レベルに応じた品種選び/モニター体験! 中玉トマト”フルティカ”』を特集。栽培レベルに適した品種、さまざまなニーズに対応した品種の使い分けを紹介した。
解説しているのは、タキイ研究農場の横川武弘さん。ことトマトにおいては最近、多種多様な品種がカタログに掲載され、選択の幅が広くなって楽しみが増えてきているが、反面、どれを選べばよいのか迷うことも多い。
横川さんは、「トマトを家庭菜園で上手に栽培するためには、栽培の基本だけでなく、品種の特徴を少しでも理解しておくことが大切」だと指摘する。
一言でトマトといっても、大玉からミニ、さらに調理用と非常に多彩で、種類の豊富さに驚かされてしまう。まさに、うれしい悲鳴。
大玉トマトでは定番品種の”ホーム桃太郎”、果実が橙黄色の”桃太郎ゴールド”がもっとも作りやすいとし、新品種の”ホーム桃太郎”への挑戦もすすめている。
中玉トマトでは食味がよく、作りやすい”ルイ40”をすすめているほか、耐病性の”ルイ60”の魅力も見逃せないという。
ミニトマトでは”千果”は市場での味に対する評価が非常に高く、産地でたくさん作られているが、家庭菜園でも十分に作りこなせるという。また”小桃”はこれまでのミニトマトとはひと味違った食感が楽しめる1品。こまめな灌水が大事。
調理用トマトでは”ティオ・クック”を挙げた。草姿が有支柱型で、栽培管理や収穫が楽に行える品種。日もちのよさに魅力がある。
いっぽう、モニター体験! では中玉トマト”フルティカ”を紹介した。果重は40〜50gで糖度は7〜8度と、同程度の果重になる品種の中で糖度は最高のレベルにあるという。弾力感のある果肉をもち、甘くて食感に優れた中玉トマトに位置づけられる。