シンジェンタ(スイス・バーゼル)は12月4日、ダウ・アグロサイエンス(以下、「ダウ」)と種子処理剤に関する研究開発契約を締結したと発表した。種子処理事業のいっそうの拡充・強化を目指すシンジェンタと有効成分の最大活用をはかりたいダウの思惑が一致した。
今後の開発研究は共同プロジェクトとして進められ、2社の化学分野における強味を最大限活用した、畑作物および野菜における作物の活力と収量アップを最大化するための製品開発に焦点が当てられる。
共同プロジェクトは、高性能の種子処理剤および種子強化技術の市場投入を加速することを目的としている。ダウの化合物(有効成分)は、シンジェンタの製品ポートフォリオと組み合わせて活用され、共同研究から得られた成果はシンジェンタにより商品化される。
今回の締結について、シンジェンタ農薬部門最高責任者のジョン・アトキン氏は、「ダウの製品ポートフォリオの中で、種子処理剤は限りない可能性を秘めており、それは当社の種子処理製品を大いに補完するものとなる」と語っている。
一方、ダウのジェローム・ペリベール社長兼CEO(最高経営責任者)は、「シンジェンタの種子処理製品ポートフォリオと知見に、当社の有効成分、コーティングおよびポリマー技術を加えることで、ワールドクラスのソリューションを提供することになり、世界の生産者に多大なメリットをもたらすだろう」と大きな期待を寄せている。