地域に根ざした普及展開がのぞまれる (3月3日、江戸東京博物館にて) |
アリスタ ライフサイエンス、出光興産、セントラル硝子、多木化学で構成する日本微生物防除剤協議会は3月3日、東京都墨田区の江戸東京博物館で、IPMの実践と微生物防除剤をテーマに『第2回環境保全型農業シンポジウム』を開催した。
国の重要施策である「環境保全型農業の推進」や「食の安全・安心の確保」に対して微生物防除剤(微生物農薬)の積極的な活用が望まれている。
本シンポでは、微生物防除剤を有効活用し、IPM農業を体系的・先進的に実践している地域の優良事例、具体的な微生物防除剤の上手な使い方などの紹介を通じ、より人と環境にやさしく、かつ食の安全・安心に資する微生物防除剤の普及拡大を模索した。
基調講演を『施設園芸におけるIPMの推進と展開』の演題で農水省植物防疫課の大岡高行課長補佐が、また特別講演を『日本におけるIPMの実践と微生物防除剤の役割、展望』のテーマで中央農研の高橋賢司研究管理監が、それぞれ行っている。
地域の優良事例は宮城県農業・園芸総合研究所、長野県野菜花き試験場、栃木県農業試験場、秋田県立大学からそれぞれ報告され、上手な使い方は協会を構成する4社が解説した。
会場には、JAグループをはじめ試験場、普及所、防除所、関係団体・メーカーなど約400名が参集し、活発な議論が行われた。IPMへの取組みも微生物利用も長い道のりかも知れないが、いっそう関係者の連携を密にした、地域に根ざした普及展開がのぞまれる。