アグリビジネス

アグリビジネス

一覧に戻る

【バイエル クロップサイエンス】
農薬関連事業は1.8%減の約366億円

「一丸となって同じ夢を」の体制貫く

質疑に応えるグレイ社長 バイエル ホールディング(株)は3月26日、春恒例の記...

質疑に応えるグレイ社長
質疑に応えるグレイ社長

バイエル ホールディング(株)は3月26日、春恒例の記者会見を行い『2008年度(1月〜12月)の業績』を明らかにしたが、惜しくも農薬関連事業グループは前年比1.8%減の約366億円に止まった。
しかし、同事業グループを司るバイエル クロップサイエンス(株)(ジョン・グレイ社長)に落胆の気配は微塵も感じられず、逆に現在のスローガンである「一丸となって同じ夢を」の体制を貫く姿勢がひしひしと伝わってきた。
農薬関連事業グループは、引き続き厳しかった日本の農薬市場環境と、世界的に販売が好調だった自社製品の供給不足が、日本での売上高にも少なからず影響をおよぼした。このため、農薬関連事業グループは前年比1.8%減の365億6400万円の売上に止まった。
08年の新規剤の動きを見ると、落葉果樹・茶用殺ダニ剤『ダニゲッターフロアブル』や、いもち病とカメムシ類の同時防除剤『イモチエースキラップ』、新規ばれいしょ疫病防除用殺菌剤『リライアブルフロアブル』、シロアリ防除の『ハチクサン MC』など、多方面に渡るパフォーマンスを見せた。
同社の研究開発体制を牽引する結城中央研究所(茨城県結城市)における革新的な新規化合物の発見・開発も順調に進んでおり、特筆すべきだろう。
いっぽうで、マーケティングの一環として、製品のJA防除暦へのいっそうの採用を目指して以前より農家に近いところで自社製品の消化および需要を掘り起こし、拡大に注力した。

記者会見にのぞむバイエル首脳陣(3月26日、三菱ビルにて)
記者会見にのぞむバイエル首脳陣
(3月26日、三菱ビルにて)

さらに、国内全社会議を「One Team with One Dream」(一丸となって同じ夢を)のもとに開催し、部門間で協力し合って業務を行うモチベーションの高い体制作りの推進にいっそう邁進している。
09年度は、新製品の上市と新規有効成分の農薬登録に努めることで、新規の市場や成長機会を追求していく。また、R&D(研究開発)を強化するいっぽうで、最高レベルの事業計画と予測、顧客サービスを提供する活動に注力していく。

(2009.03.27)