ダイコンでは「耐病総太り」(発表年1974)と「夏の翼」(09)を取りあげた。
「耐病総太り」は甘くて美味しい肉質、収穫のしやすさ、ス入りが遅くて売りやすい形質から、段階を踏みダイコンの主流を青首系へと一変させた。夏に負けない「夏の翼」は作りやすさ、美味しさの追求の中から伝統を受け継ぎ生まれている。
カブで紹介したのは、「耐病ひかり」(64)と「CRゆきばな」(09)。
「耐病ひかり」は高温でも栽培でき、病気に強く、少し大きくしても収穫できる。「CRゆきばな」は今年発表の品種で、根こぶ病に安定して強く、栽培しやすいうえ、食べやすい。
キャベツは「一号」(50)と「コーラス」(08)を掲載した。「一号」は、世界初のF1キャベツ。「1年中、一定の品質で、安定して供給される」キャベツに対するニーズに加え、新たに「作る・食べる楽しみや喜び」に応えることの重要性を提案した。
そのほかハクサイの「無双」と「晴黄75」、タマネギの「O・K黄」(77)と「アトン」を紹介。
「無双」発表の66年は、全国の栽培面積が5万haを超え、日本のハクサイ栽培のピークだった。「アトン」は牛丼の吉野家で「丼物NO.1」と判定されている。
(写真)
上:夏の暑さに負けないダイコン「夏の翼」
下:玉が揃って、ぐんぐん太るキャベツ「一号」