澁谷工業は、ボトリングシステムを主業としており、グループ企業内で包装設備や農業用設備、環境設備、工作機械、医療機器など幅広く事業を展開している。サタケは穀類の乾燥調製加工設備を主業としており、そのコア技術を用いた精米・選別設備や検査機器などを展開している。
両社は昨年から互いに、技術交流を進めてきたが、▽両社が得意とするコア技術が異なり、両社の技術を融合させることで、新製品の開発が促進される可能性があること、▽両社の顧客が一部重複しているにも拘わらず、製品系列としては、ほとんど重複が無いこと、などから幅広い分野で協業が可能との結論に至った。
包括業務提携契約は、現在検討中の幾つかの協業作業を、円滑に進めるために締結するもので、具体的な提携内容としては、技術開発と営業協力に関し検討を進めている。
技術開発の案件では、澁谷工業が持つ仕分け搬送システムと、サタケの持つ光学的検査装置との組み合わせや、澁谷工業の包装装置と、サタケの乾燥選別システムや炊飯システムとの組み合わせなどが考えられる。
また営業協力に関しては、澁谷工業の子会社が扱う選果システムとサタケの乾燥設備が、同一ユーザーに対する前工程と後工程の関係にあり、協力関係が築ける。各製品の販路を両社の営業ルートに広げることや、海外市場においても協調販売が可能となる。
この度の包括業務提携は、両社の業容拡大に寄与するものと注目されている。
(写真)契約を交わす澁谷社長(左)と佐竹代表