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【農薬工業会】
浅草寺で虫供養法要  農薬工業会

業界内外に向けた構造改革に着手

 農薬工業会は11月11日、東京都台東区の金龍山浅草寺本堂において、恒例となっている「虫供養法要」を行った。
 同会はいま、業界内外に向けた構造改革に取り組んでおり、新たな展開を迎える。

法要にむかう業界首脳(浅草寺本堂で) 農薬工業会は、国内の主要な農薬製造業者など73社を中心として組織された任意団体。
 社会的ニーズによる農薬の供給を通じた豊かな食と緑の確保、人と環境への安全確保、農薬産業に関する諸問題について協力してその解決をはかる、などの事業を推進している。
 前身は昭和21年に設立された農薬協会で、戦後の農薬の検査・統制の役割を果たし、同28年(1953年)に現在の農薬工業会となった。
 虫供養法要は、同会設立直後から毎年行っているもので、今回で54回を数える。農薬の研究開発のために犠牲となった諸虫の霊を慰めるもの。年末を間近とした浅草寺の重要な年中行事の1つともなっている。
 当日は農水省・植物防疫課、農産安全管理課、農薬対策室をはじめ関連団体、関係会社などから約70名が焼香にかけつけた。
1日、雨に打たれた東京。浅草寺境内には、いつもと変わらぬ風景があった 同会はいま、業界内外に向けた構造改革に着手している。
 さきごろ行った「会員のニーズや社会的な要請にどう応えていくのか」を問いかけた会員へのアンケートはその具現化の1つであり、「自己責任を明確にした上で、業界の活性化のためのコミュニケーションをいっそう強めていく」(大内会長)。
 同会はまもなく、平成21農薬年度の出荷実績をまとめる。数量で前年比94%、金額で同102%余の公表になると思われるが、昨年の価格改定をカウントすると、決してぬか喜びはできない。
 この背景のもと、今回の構造改革への着手は、食の安全・安心や国民食料の長期安定供給を担っていく業界としての自己責任の明確化、誇りをもった事業展開の構築のために大きな推進力になるものと期待される。

 

 
(写真)
上:法要にむかう業界首脳(浅草寺本堂で)
下:1日、雨に打たれた東京。浅草寺境内には、いつもと変わらぬ風景があった

(2009.11.12)