「まほろばの湯」は、平成14年にオープンした等張性の食塩泉(人体の細胞液の濃度と等しい塩泉であり、温泉成分が細胞膜を通して人体に吸収されやすい。保温効果も持続する。等張性の温泉は全国的にも希少)を特徴とする日帰り温泉施設だ。
今回のバイオマスボイラー導入は、温室効果ガスの削減など、環境対策のひとつとして宍粟市が取り組んだもので、従来の灯油ボイラーに新しくバイオマスボイラーが追加設置される。
ボイラーで発生させた熱は、温泉の加温や給湯に利用されるが、バイオマスボイラー追加設置後は、温泉のピーク時だけ既設の灯油ボイラーで追い焚きする。
そのため現状に比べ1年間に約90%(9万4150L/年)の灯油削減と、234tのCO2削減に繋がる。サタケの受注範囲は、バイオマスボイラーの本体と周辺機器、ボイラー設置に係わる据付・配管・建築工事。バイオマスボイラーの仕様は、規模(熱量):20万kcal/h、方式:無圧式、燃料:木質ペレット、燃料使用量:32〜63kg/h。
サタケは環境分野の事業として、堆肥化施設やバイオマスガス化プラントなどを手掛けてきた。世界的に環境・エネルギー問題がクローズアップされてきている現在、同社は今後、国内外を問わず、環境分野の事業を展開していく考えだ。
(写真)バイオマスボイラーを導入した、一宮温泉「まほろばの湯」