同社ではその技術をさらに効率的なものにするため「精米工場が儲かるシリーズ」機器を拡充するとともに、「精米工場が生き残るための合理化事業」を始める。
現在、精米工場が取り組むべき課題は、大別して、▽エネルギー消費によるCO2の排出量を削減すること、▽工場の生産コストを削減すること、の2つだ。
厳しい経済状況下で激しい低価格競争が行われている米穀業界の現状を踏まえ、新たに確立した技術を用いて、生産ラインを見直し、徹底して無駄を排除して改善を図ることを提案していく方針だ。
具体的な合理化の方法としては、▽精米工場で発生するロス米を減らし製品歩留まり率を上げる、▽ロスタイム(機械の空転時間、ロット終了時などで微量のコメが流れている準空転時間)を減らすことで無駄なエネルギー消費や人件費を削減すること、の2つ。
特に小ロットの切り替えが頻繁に行われる工場では、顕著な効果がある。同社和歌山工場での実証テストでは、ロス米・エネルギー消費量の大幅な削減、コスト削減を実現した。
現在、全国で稼働している精米工場のほとんどが、多品種少量生産である。精米工場に同社の技術を導入すれば、工場の生産効率向上が図れるものと同社は考えている。
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概要を説明する雑賀社長