「中国では昔から、菊は蘭、竹、梅とともに“四君子”と称され愛培されてきた植物。わが国では350年あまり前に遡る寛文年間に栽培され始めたといわれています。歴史ある伝統園芸品種」と大菊を語るのは精興園(広島県府中市)の田淵佳孝さん。
田淵さんは菊の珍しい品種、おもしろい品種を開発し紹介することで「お客様に楽しんでもらうことをモットー」に、主に趣味家向けを中心に品種改良に取り組んでいる。
大菊栽培が思うようにできない問題として田淵さんは、「3本立ちにしたいのに、2本にしかならない、下の方の葉から順に枯れあがってしまう」ことを指摘している。
さらに、「ポイントを理解すること、よく観察し的確で早い対処をすることで、見違えるほどすばらしい花を楽しむことができます」と田淵さんは語る。1鉢を慈しみながら、じっくり手掛けたい。