両者は植物工場の実用に繋がる学術研究の振興と、研究成果の地域社会活用の推進のため、2005年11月に「農産物ハイテク生産システム」の研究連携協定を締結した。
これまでの研究成果を受け、このたび第2回協定(10年4月1日〜15年3月31日)を結び、研究連携協定を継続した。さらに研究連携を一層強化し、植物工場拡大普及にむけた研究開発と人材育成を行うため、同大農学部に寄附講座「植物工場設計工学」を設置することを決めた。
会見で同社蒲生誠一郎社長から、柳澤康信愛媛大学学長に寄附講座目録を贈呈した。柳澤学長は「愛媛大学は『地域にあって輝く大学』をめざしているが、これからさらに地域への貢献を促進させたい」と謝辞を述べた。
蒲生社長は「独自の『ヰセキ養液栽培システム』技術と(※1)、愛媛大学が持つ植物の状態を直接診断する『SPA技術』(※2)を組み合わせ、収穫物の高品質化、収量向上などを実現し、儲かる植物工場の実用化に向け連携を深めていきたい。それにより、食料自給率の向上や地域産業の発展、及び多くの人材育成にも寄与していきたい」と語った。
講座についての問い合わせは愛媛大学農学部 制御化農業システム学研究室TEL:089-946-9909まで。
※1:日本の気象条件に合わせた栽培ソフトとハードを一体化した、同社独自のトータルシステム。
※2:植物生体情報計測による植物生育診断と、その結果に基づいた環境制御(スピーキング・プラント・アプローチ)。
(写真)柳澤学長に目録を贈呈する蒲生社長