それらのメリットを消費者に享受してもらうため、同社は独自に「金芽米」専用の計量カップを開発し、6月2日、東京国際フォーラム「ごはんミュージアム」において、「金芽米」の新メリットと新計量カップを記者発表した。
金芽米とは、「糠層とでんぷん層の間に存在する亜糊粉層と、胚芽の底の部分(金芽)を残した白米で、普通の白米に比べ栄養価が高く、旨みやコクがあり、酵素が多く含まれている」米だ。
また、金芽米は炊飯時に水を多く入れないと、ご飯が固くなり味が落ちる(夏期はその特性が顕著になる)。そうした特性から、金芽米を美味しく炊くには通常より水を多く入れる必要があった。
これは金芽米の特長である「亜糊粉層」が、炊飯時に水を大量に吸収し、膨張する性質があるためだ。従来の無洗米カップや計量カップで金芽米を計量し、炊飯すると、かなり水が足りないことが判った。
これらの事実から、金芽米を炊飯する場合、米の量が少なくても、従来よりご飯の量が多くなるのではないか、という推測が導き出される。同社の検証によると、従来の計量カップの容積を約9%小さくすると、炊飯器の内釜の目盛通りで、これまでと同量のご飯が炊きあがることが判明した。
しかもそのご飯は、「重量」、「かさ」、「やわらかさ」は普通のご飯と変わらない。その結果、1.経済メリットとして、金芽米は少ない米でご飯がたくさん炊ける「お得」な米である。2.健康メリットとして、金芽米は、普通に食べて「摂取カロリーが減らせ」、「栄養の摂取が多い」ことが判った。
新たに開発された「金芽米カップ」は、計量カップに2つの凹みを作り、普通の計量カップに比べて、約9%米の入る量を少なく計量できる。同社ではこの「金芽米カップ」を、全国に広がる金芽米販売ルート(生協、量販店、米穀店など)や通信販売を通じて配布・販売し、金芽米メリットの理解促進と普及を図っていく考えだ。
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上:金芽米メリットを説明する雑賀社長
下:金芽米「新計量カップ」