農水省では、梅雨入りを迎え、農薬の使用が増加する6月を中心として、「農薬危害防止運動」を実施している。
この運動は、昭和28年からスタートしたもので、以来半世紀を超えて農薬による危害防止を目的に厚労省、都道府県との共催で、関係省庁、関係団体の協力を得て実施されている。
運動期間は、6月1日〜8月31日までの3カ月間。実施事項は農薬およびその取扱いに対する正しい知識の普及啓発、農薬の適正使用・適正販売についての指導、さらに、環境への危害防止対策と多岐にわたっている。
いっぽう、JAグループの「安全防除運動」は、昭和46年からスタートされた。
農産物、生産者、環境の3つの安全の確保を目指したもので、農薬の適正使用(防除日誌記帳、残留分析)、農薬による事故防止対策(保護具の着用促進)、環境に配慮した技術開発(農薬飛散、流出防止対策)などをすすめている。
【農薬工業会・石島藤夫安全対策委員長の談話】
危害防止は、行政や流通業者など各方面でそれぞれ的確な情報提供を行うことが重要。
適正使用が使用者、消費者、周辺住民や環境、農作物の4つの安全につながる。基本は、使用者が製品ラベルをしっかり読み、よく理解して、正しく使用することにある。
工業会としても、いっそう情報提供に注力していく。
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