アグリビジネス

アグリビジネス

一覧に戻る

【シンジェンタ】
農薬の適正使用トレーニングは企業の責任  シンジェンタ

 シンジェンタはスチュワードシップを企業の最優先事項の一つにしている。7月14日には同社アジア太平洋地域のスチュワードシップ責任者Alex Yau氏が来日し、その取り組みを紹介した。

 「スチュワードシップ(stewardship、製品の管理責任)」とは製品全般の研究開発・製造・流通から各使用者が安全に使用・保管・廃棄するまで、企業がすべての過程に責任を負うという考え方だ。シンジェンタは、25年ほど前からこの取り組みを積極的に始めた。
スチュワードシップ責任者Alex Yau氏 同社は活動の中心を、商品販売後の生産者らへの安全使用トレーニングや医療管理などにおいている。
 例えば、中国各地では05年からのべ7000人以上の医師に農薬中毒の診断と処置のトレーニングを行い、疾病率・死亡率を大幅に削減させた。33カ国1万3000人以上の生産者へのリスク管理調査もまとめている。
 09年は世界で3億9000万人の農家・小売業者・医者などをトレーニングした。日本では、JA・小売店などを通じて活動を進めている。今後の展望について「今後も新興国など、食料増産と農薬需要が高まる地域を中心に、正しい農薬製品の使用について教育をしていきたい」(Alex氏・写真左)と述べた。

(2010.08.02)