「市民農園私の田んぼ米 しゅんの米工房」と名付けられた新精米工場の稼働で、同法人がめざしている「消費者に信頼・支持される確かな商品を供給する」ための新たな第一歩を踏み出した。
同法人は1987年に設立。生産農家約400人が北総台地から九十九里海岸までの約450haに及ぶ広大な平地で野菜と米を生産している。
農産物は首都圏の大手生協をはじめ、一般消費者に販売されている。特に米は、ミネラル分が多い粘土質土壌で栽培した良食味米の『多古米』が知られている。
消費者に新鮮な千葉県産米を提供するために、1994年に精米工場を建設、またBG無洗米にも、東洋精米機製作所の関東工場で委託加工を行い、商品を供給してきた。
近年、消費者から食の安全・安心や、環境問題に対する取り組みについての要求が高まってきており、そうした要求に応えるため、新たな自社工場の設立を決めた。
新精米工場はコンタミ対応機器の採用、建物のプラットフォーム化、無窓化、環境に優しいBG無洗米機の採用など、最新の機器と安全に対するコンセプトを採用。
導入されたBG無洗米装置は、今まで無洗米加工工程でとぎ汁として流されていた成分である「肌ヌカ」を回収し、副産物『米の精』として生成できるのが大きな特長だ。
同法人では、以前から精米段階で出る通常ヌカを生産者の畑や田んぼで有機質肥料として使用してきたが、今後『米の精』を活用することで、米商品製造時排出物の完全リサイクルと循環型農業が実現できる。