「自分の気に入ったバラに香りをつけてみたい。独自のバラを作りたい。ふとそう思った小さなことが、私の育種の原点になった」というバラの苗生産日本一の大野町を代表する生産者、育種家の河本さん。バラに深い愛情を注いで50年になる。「バラが好きだから、これまで続けられた」とも。
自信作となったのは「パープルレイン」と「ジュンブライド」の2品種。パープルは紫の半剣弁咲きで、何よりも香りがよく、ジュンは白をベースにした剣弁高芯咲きで、花弁の先が淡い紫ピンクになる。
そんな河本さんの夢は、奇跡の青いバラへの挑戦だった。20年ほど試行錯誤を重ね、ついにたどり着いたのが「ブルーヘブン」(別名:セントレアスカイローズ、2002年)だ。何事も、「好き」と「根気」が大切。
河本さんは今も独自性を持ちながら、「誰も見たことのない」バラの育種に挑んでいる。
〈問い合わせ先〉タキイ種苗(株) 広報出版部 電話(075)365-0123
(写真)ブルーヘブン(左)・ローズコロナ(右)