同レストランは昨年11月から商業施設初となるエコ・クッキングによるオリジナルメニューを導入し、話題となった。取り組み2年目となる今年は、江戸時代に新宿御苑で栽培されていた唐辛子をテーマに、国産唐辛子「栃木三鷹(さんたか)」を使用した新作デザートメニューを開発したものだ。
江戸時代の新宿御苑は、高遠藩内藤家の下屋敷があったところだ。そこでは多くの野菜が栽培されていたが、その中に八つ房系の唐辛子があった。「内藤唐辛子」と呼称され、江戸の蕎麦人気とあいまって、その薬味として評判だった。
甲州街道の宿場町である内藤新宿一帯の農村で、盛んに栽培され、新宿から大久保にかけて、赤い絨毯を敷き詰めたようだったという。新宿御苑内の「レストランゆりのき」では、かっての新宿御苑特産の唐辛子を偲び、内藤唐辛子の系統をくむ栃木三鷹(さんたか)を使い、デザートケーキを開発した。
ケーキは生地を薄くのばして焼き時間を短縮し、省エネ効果を高めた。旬の野菜・果物を使用するが、普通は捨てられる可食部分(長ネギの青い部分や柚子の白い部分など)を無駄なく使いきる、エコ・クッキング実践デザートだ。
新宿御苑来場者は、11月1日より
苑内「レストランゆりのき」で、「長ネギと唐辛子のケーキゆず風味」(630円飲物付)を食べることができる。またレストランでは、究極のエコ米として評価の高い、BG無洗米を使用したドライカレーなども味わえる。