新商品発表会で蒲生誠一郎社長は「農業関係団体によるさまざまなイベントの開催で、食糧自給率向上は、はっきりしたカタチとなって現れてきている。このところ新規就農者が6万6000名ほどになってきており、生産農家の高齢化改善が、多少図られるものと考えている。ヰセキでは『夢ある農業応援プロジェクト推進部』を創設、農作業の安全・安心や食糧自給率向上の取り組みを推進し、日本農業の活性化に貢献していきたい」とあいさつした。
12月1日に創設された「夢ある農業応援プロジェクト推進部」は、低コスト農業の実現に向け、ソフト&ハード両面で企画・戦略を立案し、的確なソフトの提案、ハードの提供を行っていく。具体的には疎植技術の普及と疎植対応田植機や農業資材の提供、コイン精米機の普及と食育の促進、大規模農家への提案などを行う。
拡大する「中国市場」に対しては、田植機は歩行型が主に普及している現状だが、乗用型も含め大幅増が見込まれることやコンバインは汎用型が多いが自脱型が普及していく方向にあること、トラクタはかなり普及しているが、これから高品質なトラクタに変わっていくことなどの説明があった。
そうした中国市場に対応し、中国向けとして田植機2機種、野菜移植機1機種を発表した。
ヰセキのコイン精米機は現状、全国で約7000台が稼働しているが、同社では8800台までの拡大をめざしている。
「ヰセキコイン精米機CPM3」は「食の安全」、「食味志向」、「健康志向」のニーズに対応し、従来のハウス型コイン精米機に比べ、約5分の1の設置スペースを実現したコンパクト型の最新機種だ。
清家営業本部長は「日本の農業は、TPPの交渉など大きく変化してきているが、低コスト農業を基本に、夢ある農業の実現に向けて努力していく」と述べた。
(写真上から)
あいさつする蒲生社長
注目されたコイン精米機
小型トラクタ「トラQ」