蒲生誠一郎社長は「東日本大震災の甚大な被害が発生して100日が過ぎ、復旧から復興に向けた動きが出てきた。国の方策である自給率拡大、農産物増産の取り組みも進んできている。被災地には『夢ある農業応援団ヰセキ』として今後もさまざまなカタチで支援をしていきたい」とあいさつした。
復興支援として同社では、「がんばろう 夢ある東北農業」をキーワードとして、宮城県では、津波により被害を受けた農地の除塩対策支援を、福島県では、原発事故により放射能で汚染された土壌の除染対策支援に取り組んでいく。
除塩作業は、圃場を丁寧に耕起紀し水を張り、丁寧に代かき作業を行い、静置して排水するという作業を繰り返して塩分濃度を下げていくが、その前に多様な瓦礫を取り除く必要があり、用排水路が機能していることも条件となる。地盤が沈下した農地には、客土も必要となる。
除染作業は、汚染された表土を削り取り、集積するが、その処理方法も決め手がない。ゼオライトの散布やヒマワリの作付けなども話題となっているが、なによりも原発事故の終息が総ての前提にあり、課題が多い。
菊池営業本部長は「農機メーカーがこの大災害に直面し、何が出来るのか、農地の復旧が最も大事なことだ」と発表会を締めくくった。
発表された新商品は、トラクタ「ジアスATK300」、田植機さなえ「PZ3シリーズ」、ミニ耕うん機「KCRシリーズ」など11品目29型式。トラクタ「ジアスATK300」は500台、シリーズ全体ではトータル1500台の年間販売をめざす。
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あいさつする蒲生社長