東洋精米機の主張は、3金融機関が「架空の粉飾事件をでっち上げた不当提訴であり、当社は名誉及び信用が失墜した」とするものだ。
和解内容は、全面的に同社側の主張に沿ったもので、3金融機関からの借入金・金利総額(34億5000万円)のうち、実質支払は借入金総額の28.5%の支払額に減額された。同社では減額の真意を、銀行らの同社に対する謝罪及び賠償の意味を裁判所が含ませたもの、と考えている。銀行側が提訴を取り下げるのは極めてまれ。
和解内容に同社が合意したのは、現在同社の和歌山工場では、急増するBG無洗米等の需要に生産が追いつかず、金芽米生産も外注している状況を踏まえ、来年、近畿地区(場所などは未定で、現在選考中)に新たな精米工場の建設を計画しているおり、時間的労力的に訴訟に係わっていられないため。その新たな精米工場は、最先端の精米工場として評価の高い同社の関東工場と同規模の、最高レベルの設備・機能を持つ精米工場になる予定だ。