中国では、経済成長や人口増加に伴い、農産物の収量増のための過剰施肥による地力の低下や、畜産業が拡大したため畜ふんなどによる地下水汚染などが問題となっている。
このたび設立する新会社では、これらの問題を解決するため、日本の有機肥料生産の技術を活かし豚ふんの堆肥化など未利用資源の有効活用と、それらを原料とした新たな有機化成肥料の生産・販売などを行う。朝日工業が肥料の生産、品質管理、施肥設計・土壌診断などを行い、豊田通商が事業経営、マーケティング、龍大食品が現地での営業、生産労務管理などを手掛ける。
新会社は青島(チンダオ)市から北へ100kmほどの山東省莱陽(ライヤン)市を拠点とし、2012年1月までに堆肥工場を、同10月までに有機化成肥料工場を稼働させる予定。生産規模は年間約3万トンを計画しており、山東省全体の有機肥料市場のシェア1〜2%の確保を当面の目標としている。また、ここで生産・販売される肥料は中国国内のみでの販売となる予定。
【新会社概要】
会社名:莱陽龍大朝日農業科技有限公司(仮称)
所在地:中国・山東省莱陽市団旺鎮
設立:2011年11月7日
資本金:2500万元(約3億円)
出資比率:豊田通商グループ37%(同社の現地法人含む)、龍大食品集団33%、朝日工業30%
(写真)
新会社設立を発表した3社(左から)兵頭誠・豊田通商常務、赤松清茂・朝日工業社長、宮明【●】・龍大食品総経理、荒木俊雄・豊田通商(天津)総経理
※【】は木にれっか