第3四半期は新興市場での成長が続いていることや、医薬品、農薬関連の売上が好調だったことで、大幅な増収増益となった。
グループ全体の第3四半期の売上高は、86億7000万ユーロ(9277億円、1ユーロ=107円で換算、以下すべて同じ)で前年同期比1%増、営業利益は10億9900万ユーロ(1176億円)で同94.9%増、当期純利益は6億4200万ユーロ(687億円)で同125.3%増、1株あたり利益は0.78ユーロ(83.5円)で同122.9%増だった。
農薬関連事業(バイエル・クロップサイエンス社)では、農薬部門の販売量が大幅に増え売上高が増加したが、バイオサイエンス部門、エンバイロサイエンス部門は売上高が落ちた。そのため売上高は前年同期比2.8%増の13億7900万ユーロ(1476億円)、営業利益は2400万ユーロ(25億6800万円)だった。
農薬部門でもっとも売上が伸びたのは種子処理剤で前年同期比35.1%増、次いで殺菌剤が同10.5%増、殺虫剤が同10.2%増、除草剤が同6.2%増だった。これに対してマライン・デッカーズ社長は「農作物の高値という市場環境がプラス要因となった」とコメントした。
バイオサイエンス部門では、北米でナタネ種子と綿実の売り上げが大きく落ちた。