中野吉晴社長は、中期経営計画(平成21〜25年)の24年度取組みとして、(1)よつ葉乳業グループとの共同取組、(2)インドネシアでのプロセスチーズ事業の展開、(3)関東地区チルド飲料生産機能集約、を発表した。
(1)は酪農生産の基盤強化と、世界的な人口増加などによる乳製品需給逼迫を見越し、国際競争力の強化を図っていくことを意図したものだ。
(2)は急速な成長が見込まれる同国で常温でも可能なプロセスチーズの製造・販売を目的とした合弁会社を設立し、アジアに拠点を構築しようとするもの。
(3)は25年3月までに海老名工場に新棟を建設して同年度下期には新海老名工場を立ち上げ、現在の富里工場・日野工場のチルド飲料ラインを集約、富里・日野両工場を閉鎖する。
同社の第3四半期の連結決算は、東日本大震災の発生や市場環境の悪化などがあり、売上高3903億円(前年比99.9%)と若干低迷したものの、年間通期業績予想では、売上高5100億円を予想、わずかながら増収増益が達成できるものとの見方を示した。
春季新商品では、一押し新商品として、チーズが焼けたときの色・香りに着目した「こんがり焼けるとろけるスライス」、ホームベーカリーの普及にあわせ、翌日でもしっとりやわらかなパンが味わえる「パン用スキム」を発表した。
カテゴリーNo.1戦略商品では、改良品も含めナチュラルチーズ・乳飲料・ヨーグルト・デザート各分野で計42アイテム、新商品・改良品全体では73アイテムの商品群を発表した。
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上:中野吉晴社長(左)と佐藤幸吉副社長
下:「こんがり焼けるとろけるスライス」