日本は緑豆のほぼ100%を中国などからの輸入に頼っており、世界的な食糧価格の高騰で緑豆も大幅な上昇に見舞われている。
このため雪国まいたけは、産地の多様化と、バングラデシュの低所得者の所得向上をねらって、日本企業としては初めて2011年に現地財団などとの合弁会社を設立した。
出資はバングラデシュのグラミン銀行を中核とするグラミングループのグラミン・クリシ財団と九州大学。 この新会社を通じて貧困層が多い農村地区で緑豆栽培によるソーシャルビジネス(※)の実現に取り組んできた。
日本向けに輸出された緑豆は、来春にもモヤシ商品となって発売される。今後は栽培規模を拡大する予定だ。
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現地農民にとっては高品質の緑豆を作る技術の習得で収穫量と品質を向上させることができる事業だ。現在、約7500人の契約農民が雇用されている。
この事業は2010年にジェトロの「開発輸入企画実証事業」、翌年にはJICAの「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」に応募して採択された。
【ソーシャルビジネス】
貧困などの社会的課題をビジネスを通じて解決していこうとする活動。