食料危機寸前では?
コーヒー豆が値上がりしたので、2月から東京のコーヒーの値段が上がると言う。
小麦、とうもろこしなど世界の穀物値段が騰勢を強めていると日経新聞(1月14日)が報じている。
干ばつなどの世界の天候不順が原因というが、人々の食生活の変化も穀物需要を逼迫させているような気がする。
僕らの趣味のグループが新年会のため新宿のレストランを予約した。近頃はメールで出欠連絡を取り合う。少ししゃれたレストランなので前もって、肉か魚かを選択するように幹事からメールが来た。その結果が肉は13人、魚は3人だったと返信されてきた。若い人ならともかく、我々のグループは平均年齢70歳を超える。それなのに大多数が肉を選んでいる。驚きである。以前なら、若者は肉を食べ、年寄りは魚を選択したものだ。又日本人は魚を食べ、外国人は肉を好むというのも一概には言えなくなった。中国人も富裕層が増えて、生活の質が西洋化し、肉食が増えたという。中国は穀物の輸入国になった。牛肉は、生産までに、人の10倍のとうもろこしを消費するといわれる。
現在、アメリカのとうもろこしの在庫が15年ぶりの低水準と報じられている。米国等の小麦の輸出値段も昨年4割値上がりした、砂糖もあがった。まさに食糧危機寸前ではないだろうか。
円高の影響により輸入農産物は、直ちに消費者価格へ反映されない。それだけに、食糧問題に対する危機感は日本人に乏しい。
一方、国内の米の値段はさっぱり上がらない。農家は戸別補償をもらっても、米価の下落で相殺されてしまったと嘆く。グローバル化の中で農家も消費者もどのように、生活防衛すべきか戸惑ってしまう。