復興支援に100億円寄付された実業家もいるが、普通の人は駅前などで義援金の箱に数回、千円札を入れるぐらいがせめてもの支援参加ではある。
そんな時、友人からメールが入り、「野菜デモ=原発いらない」に行こうと誘われた。今、デモしないで、何時やるの! とせき立てられるような勢いにつられて、4月16日土曜日の午後渋谷駅から宮下公園まで歩いた。
デモ集会場では女性司会者がつたない演説をしている。政党色はなく、演説者も一農民とか百姓です、茨城や千葉から個人的に来ました、といっている。インターネットで呼びかけた素人集団風である。それなのに、警察が物々しい。装甲車は待機しているし、制服警官が間隔を置いて10人単位で、立っている。
前週行われた同種のデモは都内郊外の高円寺駅周辺で1万5千人になり、英国の大手メディアがカメラを回し、参加者も盛り上がったらしい。渋谷ではデモ参加者千人程度。野菜のお面を被り、「野菜には原発は要りません」魚の帽子を被った人も、「魚には原発は要らない」。野菜と魚が風評被害に怒っているメッセージ。
太鼓のリズムで出発したが、交通規制で、3列200人単位でデモ隊が分断される。赤信号では止まる。出発の時「警察は我々を守ってくれます」とスタッフ。東電渋谷支店の前には警官がずらり整列、これではデモ隊の暴走!いや自由行動は出来そうにない。大人しい若人・家族づれがほとんど。60年安保時のデモ経験者としては今どきの順法デモが物足りない。
カメラは沢山来ていたが、野菜デモを報じたのは翌日の朝日新聞とネット動画だけ。外国の民主化デモの迫力にはほど遠い。