8月は、35度前後の蒸し暑さとロンドン・オリンピックのTV観戦でへとへとになった。
ロンドンと日本では8時間の時差があり、準決勝、決勝などの重要な試合は、日本時間で深夜になる。TVを見続けるのは目が疲れる、ラジオだとアナウンサーが興奮して実況するので迫力がある。しかし、翌日の寝不足ふらふらは同じである。
卓球女子団体戦で銀メダルを取った。準決勝でシンガポールを3?0で破った時は、ラジオで聞いて興奮した。19歳の石川佳純選手はJA全農のイメージキャラクター。福原愛(ANA)、平野早矢香(ミキハウス)の3人が日本の代表選手。石川選手は山口県出身。戦国武将の毛利元就ゆかりの「三本の矢」を清(すが)神社から与り、ロンドンまで持参したという。矢も三本束ねれば折れにくい。
国内予選までは、3人は必ずしも仲が良くなかったという。平野が個人代表争いでふるい落とされ、シングルスの激しい代表争いの間、福原、石川は遠征先では話もしなかったとか。
それが、ロンドン選手村では年上の平野がリーダーとなり共同生活を得て、会話も弾み3人娘が友情の絆を深めて行ったという。さすがに決勝では中国に敗れ、銀メダルにおわったが、1球1球では善戦し、観客の拍手をよんだ。日本女子卓球界では初めてのオリンピック・メダル獲得の快挙となった。
オリンピックは国威発揚の場でもある。GDP(国民総生産額)が大きければ、多くのメダルを獲得する。各国の代表選手は4年間努力し、メダル獲得数が国力の結果のように世界に伝えられる。それに、開催国と旧共産国を考慮するとメダル獲得数の予測は正確性を増す。
これは、ハーバード大学教授の「入門経済学」に出てくるそうだ。今回のロンドン・オリンピックも、メダル獲得数では、中国、アメリカ、英国(開催国)、ロシア、日本、ドイツ、フランス、豪州、韓国と続く(8月9日現在)。逆に言えば、GDPを増やせば、メダル数も増えることになる。
ただし、金メダルが日本4個に対し、韓国が12個とGDPに比して極端に差が出るのは、日本の経済・政治システムがうまく働いてないサインのような気がする。逆に言えば金メダルが日本はもっと多くても良いことになる。
石川佳純選手はさっそく4年後のブラジル・リオデジャネイロで金を目指し頑張りたいとのコメントをだした。また、石川選手の銀メダルをかざしたフレッシュな顔写真とともにニッポン人の活躍を「食」から支えるJA全農がオフシャルスポンサーとしてのメッセージを朝日新聞に掲載していた。