コラム

消費者の目

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【花ちゃん】
花粉症と耕作放棄地

 今年もスギやヒノキの花粉が、日本中の人たちを悩ませています。私はといえば、幸いスギ花粉にもヒノキ花粉にも反応がないのですが、アブラナ科野菜の花が咲いている畑に行くと、鼻水が止まらなくなります。畑を離れると嘘のように止まるので、十中八九、ナバナ類による花粉症でしょう。

 今年もスギやヒノキの花粉が、日本中の人たちを悩ませています。私はといえば、幸いスギ花粉にもヒノキ花粉にも反応がないのですが、アブラナ科野菜の花が咲いている畑に行くと、鼻水が止まらなくなります。畑を離れると嘘のように止まるので、十中八九、ナバナ類による花粉症でしょう。

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 近くの農協の貸し農園では、多くの市民が家庭菜園を楽しんでいるのですが、冬の間はほとんどほったらかし。秋口に植え付けられたハクサイ、ダイコン、水菜などは収穫されないまま放置され、春になると一斉に花を咲かせます。堆肥が良く効いているので、それは見事なものです。しかし、おかげで私の鼻は洪水になるのです。
 花粉症というのは、あらゆる植物で起こりうるものです。イネの花粉症では、発症した農家さんがイネの開花期に田んぼに行けなくなったという気の毒な話もあります。根本的な治療法はないので、マスクをして花粉を吸い込まないようにし、薬で症状を抑えるしかありません。

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 大きな問題になっているスギの花粉症は、植林地の放置が原因の一つと言われています。国産材が安い輸入材に対して競争力を失い、植林地が間伐や伐採されないまま放置されて、花粉をまき散らしています。今後、伐採や少花粉、無花粉品種への切り替えによって、どれだけ花粉源を減らせるかが花粉症対策のキーです。
 耕作放棄地は大丈夫でしょうか。人間の手が入らなくなった耕地が、新たな花粉源とならないことを祈っています。

(2010.04.06)