茨城県つくば市北端に位置する筑波山は、標高877メートルの双峰の美しい山です。8月の下旬に久しぶりに筑波山に登って驚きました。すれ違った登山者の半数以上が若い女性だったのです。それも一人で登っている人が結構いらっしゃる。30年前には考えられなかった光景です。どなたも可愛いアウトドアグッズに身を固めています。キーワードは「山ガール」。どうやらファッションが登山ブームをけん引しているようです。
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「山ガール」には、実際に山登りを楽しむ本格アウトドア系から、雰囲気だけを楽しむ「なんとなく山っぽい系」まで、いくつかのジャンルが生まれているそうです。かわいい登山ファッションが揃う女性用グッズ専門店も登場しました。昨日届いた通販のカタログの表紙は、山ガールファッションをまとったモデルさんの写真に「実り多き、山女の秋」というコピーが添えられていました。さすがに敏感です。
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山登りは、自分に合ったコースと日程さえ選べば、安全で楽しいスポーツです。それがファッションと結びついたことで、新しい局面を迎えています。きっかけは何であれ、若い女性がたくさん山に登るようになったことは非常に喜ばしいことです。最近は富士登山ブームがマスコミで報じられていますが、私は筑波山のような低山歩きの方が好きです。樹木に覆われた低山の登山道を、木漏れ日を浴びながら歩くのはとても爽快です。もっともっと多くの人に楽しんでもらいたいものです。