2011年2月27日、3万2000人が「TOKYOマラソン」を走ったその日、私は友人と一緒に、「たねがしまロケットマラソン」に参加しました。
鹿児島県の種子島を舞台に開催されるこの大会は、今年で24回を迎えます。1000人ほどの参加者のうち、島内からの参加者が7割というご当地色の強い大会ですが、大規模な大会にはないアットホームな雰囲気があり、全国からリピーターが集まります。
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種子島は、鹿児島の南海上に浮かぶ南北57km、東西5〜12kmの細長い島で、人口は3万3000人。「TOKYOマラソン」の参加者とほぼ同じです。マラソンは島をほぼ縦断するコースで行われます。
沿道はサトウキビ畑や水田、甘藷畑のところが多く、2月の末は代掻きの真っ最中でした。ゴールとなっている種子島宇宙センターは島の南東端に位置し、世界一美しい発射場と言われているそうです。
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この大会が他の大会と一線を画している点は、ゴールする際に一人ひとり名前をアナウンスして、全員にゴールテープを切らせてくれることです。トップのランナーがゴールして最後のランナーがゴールするまで、何時間も付き合ってくれるのです。頑張って走った参加者に喜んで欲しいという真心が伝わってきます。
また、沿道の応援の方はゼッケンと参加者名簿とを見比べて、一人ひとり名前を呼んで応援してくれます。島民の精一杯のおもてなしが、心に響きます。来年もぜひ参加したいと思いました。